和光市デンタルオフィス
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【徹底解説】むし歯治療の詰め物と被せ物の種類!!
こんにちは!
和光市デンタルオフィスです😊
むし歯の治療をしていくにあたり、最終的にその歯がどう治療されるのか?
みなさんが一番気になるところだと思います。
むし歯の治療は進行度によって「詰め物」「被せ物」かが異なり、またその材質も様々です。
本日は、むし歯の進行別治療法と詰め物・被せ物の種類ついて、徹底解説させて頂こうと思います。
【詰め物と被せ物の違いとは?】
簡単に説明すると
・つめものとは:小さく削ったむし歯の穴に材料を詰める方法
・被せ物とは:大きく削ったむし歯の歯の形を整えて歯に被せる方法
つまりつめものは、進行が浅い虫歯を治療する方法です。むし歯の範囲が小さく、歯をあまり削らなくて済む場合は、つめものを詰めて穴を埋めることがほとんどです。
しかし、むし歯の進行が深く、歯をたくさん削る必要がある場合は、被せ物で穴を塞いでいきます。
このようにむし歯治療で用いられるつめものとかぶせものは、むし歯の症状・進行具合により異なってきます。
【むし歯の進行度】
むし歯は初期段階のむし歯から始まり、エナメル質まで進行したむし歯、象牙質まで進行したむし歯、歯の神経まで進行したむし歯、根幹まで進行した歯と5段階にわかれます。
《初期段階のむし歯》
初期段階のむし歯は、COともいい、歯に痛みや穴がなく、治療が必要ない段階のむし歯です。
このむし歯の段階では、歯質の再石灰化が期待できます(むし歯が治ってくれること)
また、初期段階のむし歯には痛みなどの症状がないため、自覚症状は殆どありません。
しかし、ミネラルが漏洩し、白く濁ったように見えたり、場合によっては茶色・黒色へと歯が変色します。
この初期段階のむし歯は、特にが必要なく、歯磨きがしっかりと改善できれば、削ることなく現状維持が期待できます。
ポイントになるのは、ブラッシングでプラーク除去をしっかりおこない、歯のミネラルが漏洩し溶けてしまう「脱灰」を抑えることです。
脱灰はお食事のたびに起こる現象で、唾液の緩衝能と、唾液中のミネラルによって溶けた歯を修復する再石灰化も起こるため、通常はむし歯にはなりません。
むし歯が出来てしまうのは、再石灰化よりも脱灰が進行してしまった場合です。
高濃度フッ素配合の歯磨き粉や、ホームケアとしてMIペーストなども当医院では推奨しております。
《エナメル質のむし歯》
エナメル質のむし歯とは、C1ともいい、エナメル質に限局されたむし歯のことです。
エナメル質とは、歯の一番表層にあり、人間の体で最も硬い組織です。
このエナメル質がむし歯になった場合、目視では小さな穴が確認できることもありますが、痛みを感じることは殆どありません。
なぜなら、このエナメル質という組織は、直接神経につながっている組織ではないからです。
みなさんが何かものを食べたり、飲んだりしたときに、特に痛みを感じないのは、エナメル質に歯が守られているからです。
痛みを感じないむし歯なので、ホッとする方もいるかもしれませんが、痛みを感じないということは、むし歯に気づきにくいため、早期発見が重要になってきます。
《象牙質のむし歯》
象牙質のむし歯とは、C2ともいい、むし歯が象牙質まで進行したむし歯のことです。
象牙質とは、上記のエナメル質の下にある組織で、象牙細管という管と神経が繋がっています。
なので、このC2で初めて痛みを感じます。痛みの感じ方はそれぞれで、噛んだ時に痛い方や、冷たいものがしみてしまう方もいます。
エナメル質のむし歯とは違い、象牙質まで達したむし歯は、一気に進行するのが特徴ですから、むし歯の穴も大きく広がった症状の方が多いです。
《神経まで達したむし歯》
神経まで達したむし歯はC3に分類されます。
この段階までむし歯が進行してしまった場合、かなりの痛みを感じる方が多いです。
何もしなくてもズキズキ痛むいわゆる自発痛があり、ひどい方だと、顎にまで痛みが広がってしまう方もいます。
そうなってくると、神経は興奮状態なので、神経自体を除去し、痛みをなくしてあげる必要があります。
ただ痛みがある状態だと麻酔もなかなか効きづらく、お辛い治療になってしまう可能性が高いです。
そうなる前に、定期検診でしっかりむし歯の管理をしていくことが大切です。
《歯が崩壊したむし歯》
むし歯菌によって歯が原形をとどめないほど溶けて、歯の根っこのみになってしまった状態をC4と言います。
すでに歯の神経は死んでしまっており、痛みを感じることはありません。
こうなってしまっては、歯自体を残すことは困難になってきてしまいます。
【治療の種類】
《C1の治療》
エナメル質に限局されたむし歯は、穴自体が小さいため、「つめもの」で治療していきます。
この治療は、削ったむし歯の穴に直接材料を詰めるので、1回で終えることが出来る治療です。
~コンポジットレジン(保険適応)~
むし治療で用いられるつめものとしてスタンダードなのが「コンポジットレジン」です。
白いプラスチックの材料を削った穴に充填します。
非常に利便性の高いつめものですが、プラスチックは劣化しやすく、その周りに汚れが付きやすいので、しっかり歯ブラシをし、清潔な状態を保たなければ2次むし歯のリスクが高まります。
◎コンポジットレジンのメリット
・歯の色に合わせて詰めることが出来る
・治療が当日で終わる
・歯を削る量が最小限で済む
・金属アレルギーの心配がない
△コンポジットレジンのデメリット
・耐久性が低く劣化しやすい
・汚れを吸収しやすく変色する
・大きな範囲のむし歯の治療には適さない
・強い力で割れてしまうリスクがある
上記のコンポジットレジンは保険適応の治療方法です。
当医院では「ダイレクトボンディング」という強化プラスチックを詰めていく治療もお取り扱いがあります。
通常のプラスチックより劣化が少なく、割れにくい素材です。
こちらは自費診療になりますが、「普通のプラスチックだと劣化が気になる」「何回も詰め物が割れている」という方は是非ご検討ください。
《C2の治療》
象牙質まで広がったむし歯は、進行が早く、一気に広がってしまうのが特徴です。
隣接面(歯と歯の間)にまで広がってしまったり、咬合面(噛む面)に限局されていても深く広がってしまっているむし歯に、前述のコンポジットレジンを充填しても、割れやすかったり、不適合になってしまうリスクが非常に高いので、このC2のむし歯には、型取りをするタイプの「つめもの」をして穴を埋める必要があります。
型取りをして、技工所に詰め物を製作依頼し、届いたものをセットしていくので、最低2回かかる治療になります。
~メタルインレー(保険適応)~
「メタルインレー」とは一般的にパラジウム合金で製作されるつめものです。
金属のつめものなので、白い歯だと目立ちますが、コンポジットレジンに比べて割れにくく丈夫です。
ただし、温度変化に弱く劣化しやすかったり、傷つきやすい材質なので2次むし歯になるリスクが高いです。
保険適応範囲で見た目よりも丈夫さを重視したい方には、コンポジットレジンよりメタルインレーがおすすめです。
◎メタルインレーのメリット
・すり減りが少ない
・水分を吸収しない
・丈夫な素材なので欠けにくい
・広がってしまったむし歯に適している
△メタルインレーのデメリット
・金属なので目立つ
・金属成分が漏洩し歯茎が黒くなりメタルタトゥーになる場合がある
・最低2回の通院する必要がある
・金属アレルギーのリスクがある
・劣化しやすく隙間ができやすい
~セラミックインレー(保険適応外)~
「セラミックインレー」は、保険適応外の治療となります。
陶器素材で作られたつめものことで、白く透明感があり、天然歯のようなグラデーションを付けることが出来るので、とても自然な仕上がりになります。
審美性も良く、ほぼ劣化がない素材な上、つるつるしていて汚れも付きにくいので、しっかりケアをすれば2次むし歯のリスクがかなり低いのが最大のメリットです。
治療した歯を長く持たせたい方、自然な見た目ご希望の方にオススメです。
◎セラミックインレーのメリット
・審美性が高く自然な見た目に仕上がる
・劣化しにくいので2次むし歯になりにくい
・広がってしまったむし歯に対応できる
・表面に傷が付きづらいので汚れが付きにくい
・金属アレルギーの心配がない
△セラミックインレーのデメリット
・メタルインレーよりも強度が低い
・歯を削る量が多くなる
・強い力がかかると欠けたり割れたりしやすい
~ジルコニアインレー(保険適応外)~
ジルコニアとは人口ダイアモンドで、とても硬く透明感がある材質です。
なんと人の歯よりも硬い材質であるため、割れたりかけたりすることはまずありません。(交通事故などの外的要因はまた別)
なので、食いしばり癖があり、歯に強い力がかかる方にオススメの素材です。
◎ジルコニアインレーのメリット
・歯ぎしりや食いしばりなどの強大な力に耐えられる。
・金属アレルギーの心配がない
・つるつるしているので汚れが付きにくい
・劣化しにくいので2次むし歯になりにくい
・見た目が白いので目立ちにくい
△ジルコニアインレーのデメリット
・色がやや単調なので天然歯と色の差が出る
・歯を削る量が多くなる
《C3の治療》
歯の神経に到達してしまったむし歯は、神経の処置を行う必要があります。
神経の処置を行ったむし歯は、歯に栄養が行き届かずにもろくなってしまうので、最終的に補強をして「かぶせもの」を被せていきます。
神経の治療だけでも3回以上の通院が必要になり、その後補強をし、型取りをしてセットしていくので最低でも5回以上はかかります。
ちなみに神経の治療とは、歯の神経を除去し、もともと神経が通っていた根管のなかをきれいにしていく治療のことを言います。
この治療は直視できない狭い根管にアプローチするため、非常に難易度が高い治療です。
なので、難症例の患者様は当医院と連携している根管治療専門医院へご紹介させていただく場合がございます。
その後の被せ物の治療は引き続き当医院で治療いたしますのでご安心ください。
~メタルクラウン(保険適応)~
「メタルクラウン」は金属でできた銀色の被せ物のことです。
材質は銀もしくは金銀パラジウム合金、ニッケルクロム合金などが用いられています。
こちらは保険適応外なので、他の材質と比べ安価ですが、金属の範囲が大きいため、結構目立ってしまいます。
◎メタルクラウンのメリット
・金属であるため強度が高いので奥歯にも使える
・すり減りが少ない
・水分を吸収しない
△メタルクラウンのデメリット
・金属なので目立つ
・金属成分が漏洩し歯茎が黒くなりメタルタトゥーになる場合がある
・最低2回の通院する必要がある
・金属アレルギーのリスクがある
・劣化しやすく隙間ができやすい
~レジン前装冠(保険適応)~
「レジン前装冠」は金属のかぶせ物の表側に、白いレジンの材料を貼り付けた被せ物です。
前歯など、前から見える歯を銀歯にすると目立ってしまうため、プラスチックレジンを張り付け、なるべく目立たないようにする保険の範囲内の被せ物です。
◎レジン前装冠のメリット
・裏うちが金属の為、耐久性がある
・気軽の見た目のよいかぶせものにできる。
△レジン前装冠のデメリット
・金属の漏洩によりメタルタトゥーが出来て歯茎が黒くなることがある
・金属アレルギーのリスクがある
・はりつけたレジンが変色しやすい
・奥歯の場合は保険適応外
・汚れが付きやすく2次むし歯のリスクが高い
~CAD/CAM冠(保険適応)~
「CAD/CAM冠」は、プラスチックの素材をCAD/CAMと呼ばれる機械で削って製作するプラスチック素材のかぶせ物です。
こちらは保険適応のかぶせものです。
材質はハイブリットレジンで白い被せ物になるので、目立ちにくいですし、通常のプラスチックの材料よりは丈夫なので奥歯にも適応できる被せ物です。
◎CAD/CAM冠のメリット
・見た目が白いので目立ちにくい
・金属アレルギーの心配がない
・奥歯にも対応している
△CAD/CAM冠のデメリット
・強い力で欠けたり割れたりしやすい
・プラスチックが含まれているかぶせ物なので吸水しやすく劣化する
・長期間にわたる使用で変色したりつやが失われたりする
~セラミッククラウン(保険適応外)~
「セラミッククラウン」とは陶器素材で製作されたかぶせものです。
天然歯のように自然な色味を再現できるため、被せ物としてはかなりきれいに仕上がります。
ツルツルしている材質なので汚れが付きにくく、ケア次第では20年以上保つこともあります。
残存歯を大切にしたい、より自然な見た目がいいという方にオススメです.
◎セラミッククラウンのメリット
・天然歯と見間違えるぐらい審美性がいい
・汚れが付きにくいので変色しにくい
・傷つきにくいので劣化しにくく2次むし歯予防に適している。
・耐久性が高い
△セラミッククラウンのデメリット
・金属と比べると強度がやや低い
・強い力で欠けることがある
~ジルコニアクラウン(保険適応外)~
ジルコニアクラウンとは人工ダイアモンドでつくられた被せ物です。
ジルコニアの特徴である、耐熱性・耐久性・耐食性および柔軟性や生体親和性に優れています。
白い材質なので目立ちにくいですが、単調な白さで、セラミックに比べてやや自然さに欠けます。
◎ジルコニアクラウンのメリット
・歯ぎしりや食いしばりなどの強大な力に耐えられる。
・金属アレルギーの心配がない
・つるつるしているので汚れが付きにくい
・劣化しにくいので2次むし歯になりにくい
・見た目が白いので目立ちにくい
△ジルコニアクラウンのデメリット
・ジルコニアが硬すぎて対合する天然歯がもろいと、負けてしまうリスクがある
・色がやや単調なので天然歯と色の差が出る
また、当医院では、ジルコニアの上にセラミックを焼き付けた「ジルコニアセラミックエステティック」というかぶせ物もご用意しております。
ジルコニアの強度とセラミックの見た目の良さが合わさり、とても人気のかぶせ物です。
~ゴールドクラウン(保険適応外)~
ゴールドクラウンは、柔らかく鋳造性が高いので、かなり適合良い被せ物です。
そのため、隙間に細菌などが入るリスクは低くなります。
また、錆びにくいという特性があり、しっかりとケアをすれば長期間使っていただけるものになります。
歯と同じぐらいの硬さなので、すり減ったり、対合の歯にダメージがありません。
◎ゴールドクラウンのメリット
・適合がいいので歯に馴染みやすい
・のびる素材なので割れたりかけたりしにくい
・金属アレルギーのリスクが低い
・歯の切削量が少なくて済む
△ゴールドクラウンのデメリット
・金なので目立つ
《C4の治療》
C4は歯冠部が崩壊し、深くむし歯が進行してしまっている状態なので、歯を残すことは難しい段階です。
対象の歯を抜歯後、機能回復のために新しく歯を補う必要があります。
方法としては、インプラント・入れ歯、ブリッジがあります。
それぞれの詳しい治療内容については下記の記事にまとめておりますので、是非ご参考ください。
https://www.wakoshi-dental.com/blog/2749/
いかがでしたでしょうか。
むし歯の治療と言ってもかなり幅広く、対象となるつめもの、かぶせものにもさまざまな種類があることがおわかりいただけたでしょうか?
当医院では、その都度患者様と念入りなカウンセリングを行い、ゴールをしっかり共有してから治療を進めさせていただいております。
是非一度当医院へ足をお運びください。
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