和光市デンタルオフィス
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2023年02月16日

主流となりつつある「パウダーメンテナンス」

こんにちは!

和光市デンタルオフィスです😊

 

「予防歯科」という言葉を最近よく見かけるようになりました。

予防歯科とは、虫歯や歯周病になる前に、または悪化する前に口腔内の美しさと健康を守る考え方です。

 

その予防歯科で今注目されているのは「パウダーメンテナンス」です。

 

「パウダーメンテナンス」は、歯周病・虫歯・口臭などの原因となるバイオフィルムの除去にとても有効な手段です。

また、お食事によって付着する着色汚れもしっかりきれいにすることができます。

 

 

【歯のメンテナンスって、なぜ必要なの?】

 

私たちの生活はすべて「口」から始まります。

会話をしたり、何か食べたり、飲んだり・・・

つまり、お口の健康は私たちの生活に直結しているのです。

 

お口の中を長期的に良好な状態で維持するには、患者様によるセルフケアが主体です。

しかし定期的な歯科医院でのメンテナンス、いわゆるプロフェッショナルケアも大きなカギとなります。

とはいえ、通常のメンテナンスには、さまざまな課題が残されているのも事実です。

 

【メンテナンスの主な目的】

 

そもそも、なぜ定期的なメンテナンスが必要かご存じでしょうか?

歯医者さんや歯科衛生士さんにきてくれと言われたから・・・と、メンテナンスの目的を理解していないと、なかなか自発的にメンテナンスしようという気になれないと思います。

なので当医院でも、なぜこの処置が患者様に必要なのかを、しっかりご理解いただいた上で進めさせていただいております。

 

①良好な口腔内環境の長期的にわたる維持

治療を終えて、お口の中の環境が整った状態だからこそ、それを長期的に維持することがとても重要です。

1度治療したところは虫歯や歯周病になるリスクが健常歯と比べて高いです。

 

②口腔内疾患の予防

今まで歯科医院へは「痛くなってから行く」方が多いイメージでしたが、最近では虫歯や歯周病になる前にメンテナンスを受ける方が増えてきています。

 

③QOLの向上

QOLとはQuality of  life「生活の質の向上」という意味です。

虫歯や歯周病でお口の中の補綴物が増えていくと、その機能性も清掃性の良さも天然歯と比べてガクっと下がります。

モノを食べたり、会話をしたり、生活するということはすべて口から始まりますので、口腔内のメンテナンスはQOLに直結するのです。

 

【主流になりつつあるパウダーメンテナンスとは?】

 

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス 歯のクリーニング

主流となりつつあるパウダーメンテナンス

 

従来のメンテナンスの課題は、大きく分けて3つあります。

1つ目は歯と歯の間、歯茎の際、歯周ポケットのメンテナンスは目視できず、効果的なメンテナンスが難しいこと。

2つ目は研磨剤を使ってPMTCをすると歯の表面を傷つけるリスクがあること

3つ目はスケーラーやブラシなどの接触器具では届かないところの付着物は除去できない

 

パウダーメンテナンスはそれらの課題をクリアできます。

①目視しにくい箇所でも、広範囲のパウダー噴射により、バイオフィルム等の取り残しが、他のメンテナンス器具に比べて減少します。

②粒子の細かいパウダーなので組織を傷つけずに優しくトリートメントします。

③非接触で付着物の除去を広範囲に行え、通常の清掃機具が届かない箇所も清掃が可能です。

 

患者様にとって、より快適に歯面のバイオフィ・ステインを除去するプロフェッショナルケア。

それが、パウダーメンテナンスです。

 

【そもそも、バイオフィルムって何だろう?】

 

歯周病菌や虫歯菌の集合体をプラーク(歯垢)といいます。

これらの細菌は自らが作り出す菌体多糖(グルコカリックス)によってバリアーを張っています。

このバリアーで守られている細菌の集合体は、直接歯面に付着できない菌種も、他の菌の仲介によって存在することができます。

付着や栄養素の面でお互いに協力、拮抗し合うことで、細菌の共同体は安定状態となります。

細菌は、このバリアーの中にいる限り、細菌を攻撃しようとする宿主の白血球や抗体などの免疫力から自らを守ることができるのです。

この構造体がバイオフィルムです。

 

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス バイオフィルム

うがい薬ではバイオフィルムは除去できない

 

【なぜ除去しないといけないの?】

 

歯の表面にバイオフィルムができてしまうと、歯のエナメル質が唾液に触れなくなり、唾液による洗浄作用がなくなります。そのため、バイオフィルムで守られた内部は細菌が繁殖しやすい環境になり、虫歯や歯周病の原因となってしまいます。

歯周ポケット内部では、バイオフィルムが増殖すると、細菌を攻撃する白血球や抗体が登場しますが、細菌はバイオフィルムのバリアーで保護されているため、それらの攻撃を受けません。逆に白血球の産物による病原因子や内毒素により歯肉が破壊され、歯肉の炎症はさらに拡大します。

 

【どうすれば除去できるの?】

 

バイオフィルムは抗菌剤などの化学療法には抵抗性を持っているので、歯ブラシや超音波スケーラー等の機械的除去と破壊が必要です。しかし、成熟したバイオフィルムは歯ブラシで除去ができないので、患者さん自身では基本的にバイオフィルムを除去することができません。

そこで、成熟したバイオフィルムに効果がある機械的な道具が必要となるため、専門家によるプロフェッショナルケアが重要なのです。その効率的な除去方法として、パウダーメンテナンスが注目されているのです。

 

【当医院のパウダーメンテナンス】

 

当医院のパウダーメンテナンスは、クリアクリーニングとして(株)NSK社のProphy-mate neoを使用しております。

 

従来の使用パウダーは重炭酸ナトリウムを使用していることがほとんどでしたので、味がしょっぱく、平均粒子径73μmとパウダー粒子が大きいので痛みも感じやすく、ナトリウム摂取制限のある高血圧・腎障害がある方には使用することができませんでした。

しかし、当医院が扱っているProphy-mate neoは、炭酸カルシウムを使っているため、ナトリウム摂取制限がある方でも安心して受けていただけますし、平均粒子径54μmとかなり細かい粒子で痛みもほとんど感じず、不快感もありません。

 

また、NSKのタービン技術で培った流体解析により、パワフルかつなめらかで、パウダーロスのない安定した噴射を実現するため、高い噴射持続力とポリッシング能力で、施術時間を短縮し、患者様の負担を軽減しつつ、しっかり汚れを除去します。

 

実際に受けていただいた患者様をご紹介いたします。

 

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス 歯のクリーニング

クリアクリーニングによるステイン除去

 

{患者様情報}

KY様40代

 

主訴:着色が気になる。

方法:クリアクリーニング

所要時間:30分~45分

副作用:粒子の細かいパウダーで歯茎の際などをきれいにする際に、多少ぴりついたり出血を伴う可能性がございます。

 

こちらの患者様は、久しぶりのクリーニングで、かなり強固な歯石とともに着色汚れがこびりついてしまっている状態でした。

長い間、歯石や着色汚れを放置してしまうと汚れの上にまた汚れが付着するようなミルフィーユ状に強固になっていき、除去が困難になってしまいます。

そこで、保険証の範囲内で超音波スケーラーにて歯石を除去後、当医院のクリアクリーニングを受けていただいたところ、ここまできれいになりました。

処置時間も30分~45分と、短縮して行えたため、かなり満足していただけました。

クリアクリーニング後は、仕上げペーストとラバーカップで艶出しをさせていただくため、かなり舌触りもつるつるしたように感じると思います。

 

 

【ワンランク上のメンテナンスでお口の健康を守ろう】

 

いかがでしたでしょうか?このようにパウダーメンテナンスは主流となりつつある大切なメンテナンスです。

この一つ一つの積み重ねが、最終的に入れ歯やインプラントになるか?天然歯になるか?が大きく分かれてきます。

クリアクリーニングは自費診療なので、保険のルールに縛られず、よりコンスタントにメンテナンスが可能です。

 

是非一度、当医院へ足をお運びください。