和光市デンタルオフィス
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歯科衛生士が見ている“良い磨き方”って?プロの目線で解説します!
「毎日きちんと歯を磨いているのに、
“もう少し丁寧に磨きましょうね”と言われたこと、ありませんか?
患者さんとお話をしていると、
“ちゃんと磨いてるつもりなんだけど…”と悩まれる方がとても多いです。
実は、“磨いている”と“磨けている”はちょっと違うんです。
私たち歯科衛生士は、日々たくさんの患者さんのお口の中を見ていますが、
その中で「この方、磨き方がとっても上手だな」と感じるポイントがいくつかあります。
今回は、“プロが見ている歯の磨き方”をわかりやすくお伝えします!
ご自身の磨き方をチェックする参考にしてみてくださいね。
良い磨き方のポイント

ではさっそく、私たち歯科衛生士が「この方、歯磨きが上手だな」と感じるポイントをお伝えしますね。
「完璧にやらなきゃ」と思わず、まずは一つずつ意識していけると良いと思います◎
磨く順番を決めている
なんとなく歯ブラシを動かしていませんか?
実は、“磨く順番が決まっている”というだけで、磨き残しのリスクはぐんと減ります。
例えば、右上の奥歯からスタートして時計回りに全体を磨く、というように、
毎日同じ順番で磨くことで「ここを忘れてた!」ということが少なくなります。
特に磨き残しが多いのは「奥歯の内側」「前歯の裏側」「歯と歯ぐきの境目」です。
こうした部位も意識的に順番に組み込んでおくと安心です。
力加減がやさしい
歯ブラシを強くゴシゴシ当ててしまう方、意外と多いんです。
“強く磨いた方がよく汚れが落ちそう”と思いがちですが、実は逆。
強すぎるブラッシングは、歯ぐきを傷つけたり、歯の表面(エナメル質)を削ってしまったりすることがあります。
やさしい力で、歯ブラシの毛先がふんわりと歯に触れるくらいが理想です。
目安としては「歯ブラシの毛先が広がらない程度の力」がおすすめ。
また、ペングリップ(鉛筆を持つような持ち方)にすると、力が入りすぎずコントロールしやすくなりますよ。
歯と歯ぐきの境目に毛先を当てられている
汚れが溜まりやすいのは、歯の表面よりも“境目”です。
歯と歯ぐきのあいだの「くぼみ」に沿って、毛先を45度くらいの角度で当てるのがポイント。
この部分を意識して磨けている方は、かなり“歯磨き上手”です。
境目にプラーク(細菌のかたまり)が残ると、歯ぐきが腫れたり、出血したり、歯周病の原因になります。
この「境目磨き」は慣れが必要ですが、マスターすると口腔内の環境がぐっと良くなります!
歯ブラシの毛先がしっかり届いている
意外と見落としがちなのが「毛先のコントロール」です。
動かしているつもりでも、実際には歯の面に毛先がちゃんと当たっていない…ということも。
たとえば、歯のデコボコした面や奥歯のかみ合わせの部分、前歯の裏などは、意識して角度を調整しないと毛先が届きにくいです。
鏡を見ながら磨いてみると、「あ、ここは毛先が当たっていないかも」という気づきがあるかもしれません。
フロスや歯間ブラシなどを取り入れている
歯と歯の間の汚れは、歯ブラシだけでは落としきれません。
実際、虫歯や歯周病が起きやすいのも“歯と歯のあいだ”です。
「歯磨き=歯ブラシだけ」で終わらせず、デンタルフロスや歯間ブラシなどの補助的な道具を使っている方は、
“本当にお口の健康を意識されているな”と感じます。
最初はちょっと面倒に感じるかもしれませんが、使い慣れてくるとむしろ「やらないと気持ち悪い」くらいになりますよ◎
よくある「惜しい磨き方」

毎日しっかり歯を磨いているつもりでも、
ちょっとしたクセや思い込みで「惜しい…!」となってしまっている方、実はとても多いんです。
ここでは、歯科衛生士の視点から、よく見かける“もったいない磨き方”をいくつかご紹介します。
「もしかして自分も…?」と思ったら、少しずつ改善していきましょう!
同じ場所ばかりを磨いている
「磨いている時間は長いのに、なぜか汚れが残っている…」
そんな方の多くに共通するのが、“得意な場所ばかり繰り返し磨いている”というケースです。
たとえば、右利きの人は右側の歯の外側ばかりを何度も磨いて、左側の内側はほとんど磨けていない…なんてこともよくあります。
【対策】
→ 最初に「磨く順番」を決めるのがオススメ!
鏡を見ながら、左右・内外・上下をバランスよく意識しましょう。
力が強すぎて歯ぐきにダメージが…
歯ブラシの毛先がすぐに開いてしまう方、要注意です。
それは磨く力が強すぎるサインかもしれません。
強すぎるブラッシングは、歯ぐきを傷つけるだけでなく、長年続けると歯ぐきが下がって知覚過敏の原因になることもあります。
歯が“削れてくる”こともあるので注意が必要です。
【対策】
→ ペンを持つように歯ブラシを軽く握り、毛先が歯の面をなでるくらいの力加減を意識してみましょう。
奥歯の内側・前歯の裏側がノータッチ
お口の中で最も磨き残しが多いのが、奥歯の内側(特に下の奥歯)と、前歯の裏側(特に下の前歯)です。
「手が届きにくい」「見えづらい」「感覚が鈍い」といった理由で、どうしても磨きづらい場所なんです。
ここがしっかり磨けていないと、歯石や歯ぐきの腫れが起きやすくなります。
【対策】
→ 歯ブラシを縦に使ったり、少しあごを引いたりして角度を変えてみるのがポイント。
鏡でチェックしながら、毛先がちゃんと当たっているか確認してみましょう。
フロスは“通すだけ”になっている
デンタルフロスを使っている方、とても素晴らしいです!
でも、ただ“通して戻すだけ”では、汚れがあまり取れていないかもしれません。
実は、フロスは歯と歯の間に「こすりつけるように上下に動かす」ことが大切なんです。
歯の側面のカーブに沿ってフロスを当て、左右の歯それぞれに沿わせるようにすると、プラークがしっかり落とせます。
【対策】
→ フロスを“スライドさせて引き抜く”イメージで使いましょう。
慣れるまでは歯科でやり方を聞いてみるのもオススメです。
歯ブラシを長く使いすぎている
歯ブラシの毛先が開いているのに、気づかずそのまま使っていませんか?
毛先が開いてしまうと、歯にしっかり当たらず、汚れを落とす効果は大幅にダウンしてしまいます。
また、毛先の弾力が失われると、歯ぐきを刺激する力も増えてしまいます。
【対策】
→ 歯ブラシは1ヶ月に1本が交換の目安です。
「毛先が広がってきたら交換する」を習慣にしましょう。
良い磨き方を身につけるコツ

「正しい磨き方をしたいけど、難しそう…」「毎日バタバタでそこまで気が回らない…」
そんな声もよく聞きます。
でも大丈夫。
完璧を目指す必要はありませんし、一度にすべて改善しようとしなくても大丈夫です。
“ちょっと意識するだけで、歯磨きはぐんと変わる”
ここでは、そんな“ちょっとしたコツ”をご紹介します。
鏡を見ながら磨くクセをつけよう
とても基本的なことですが、実は一番効果的。
「自分では磨けてるつもり」でも、鏡を見ながら磨いてみると「ここ、当たってなかった!」という発見が必ずあります。
特に、奥歯の内側や歯と歯ぐきの境目など、見えづらい部分は要チェック。
【コツ】
→ 洗面台でサッと磨くときも、1日1回は鏡の前でゆっくり丁寧に磨いてみましょう。
まずは“夜だけ”でもOKです◎
使いやすい歯ブラシに変えてみる
実は「歯ブラシが自分に合っていない」ことが、磨き残しの原因になっている場合もあります。
例えば…
- ヘッドが大きすぎて奥まで届かない
- 毛が硬すぎて痛くてサッとしか磨けない
- 持ち手が太くて細かく動かせない などなど。
【コツ】
→ コンパクトヘッド・やわらかめ・ペングリップしやすい形状のものを選んでみてください。
歯科専売の歯ブラシは、実はとても使いやすくておすすめです。
毎日は無理でも、週に1〜2回「丁寧に磨く日」をつくる
忙しい毎日の中で、毎回“完璧な磨き方”をするのは正直むずかしいもの。
でも、週に数回だけ「今日はゆっくり丁寧にやってみよう」という日を作るだけでも、口腔内の環境は変わってきます。
【コツ】
→ たとえば「日曜の夜は“お口リセットデー”にする」など、習慣にしやすい日を決めてみてください。
フロスや歯間ブラシも、この日に丁寧に使ってみましょう◎
歯科衛生士に“磨き方チェック”してもらう
自己流で続けていても、クセってなかなか自分では気づけないものです。
歯科医院での定期検診やクリーニングのときに、「私の磨き方、どこを直せばいいですか?」と聞いてみてください。
私たち歯科衛生士は、お口の中を見れば「ここが磨けていないな」「力が入りすぎてるな」など、すぐにわかります。
実際に歯ブラシの持ち方や動かし方をその場でアドバイスすることもできますよ。
【コツ】
→ せっかくの検診、ぜひ“磨き方の見直し”のチャンスに活用してくださいね!
フロスや歯間ブラシを“セットで置いておく”
つい忘れがちな補助清掃用具(フロス・歯間ブラシ)。
使い忘れを防ぐためには、“目に入るところに置いておく”のが効果的です。
たとえば、歯ブラシと一緒のコップに立てておいたり、洗面台にフックで吊るしておいたり。
「目に入れば思い出す」仕組みをつくるだけで、自然と使う頻度が上がります。
【コツ】
→ フロスの使い方に不安がある方は、Y字タイプなど簡単なものから始めるのもおすすめです。
正しい磨き方は、一生の財産に
毎日なんとなくやっている歯磨き。
でも、ほんの少し意識を変えるだけで、虫歯や歯周病のリスクをぐっと下げることができます。
そして、今の磨き方が合っているかどうかを知るには、プロの目でチェックしてもらうのが一番の近道です。
私たち歯科衛生士が「あなたに合った磨き方」を丁寧にアドバイスさせていただきますので、どうぞお気軽にご相談くださいね。
🦷 和光市デンタルオフィスでは、定期検診やクリーニングの際に
患者さま一人ひとりの「磨きグセ」や「苦手な部分」に合わせたブラッシング指導を行っています。
「この磨き方で合ってるのかな?」
「ちゃんと磨けているつもりなのに、なぜか虫歯になる…」
そんなお悩みをお持ちの方も、どうぞ安心してお越しください。
一緒に、“あなたのお口にぴったりの歯磨き”を見つけていきましょう♪
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