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2025年06月01日

口腔機能低下症と診断されたら…これからの過ごし方と大切なこと

その診断、不安にならなくても大丈夫です

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス 口腔機能低下症
口腔機能低下症と診断された 

「口腔機能低下症」と診断されたとき、どう感じましたか?

「え、そんな病気があるの?」
「私の口、そんなに悪くなってるの…?」
「これからどうすればいいのか分からない…」
そんなふうに、モヤモヤした気持ちになった方もきっといらっしゃると思います。

でも、どうか安心してください。
この診断は、「これからの生活をもっと快適にするためのサイン」です。
何か深刻な病気が確定したわけでも、すぐに食事ができなくなるわけでもありません。

むしろ、いま気づけたことこそが、本当に大事な第一歩。

口の機能は、意識してケアすれば維持も改善も目指せます。
毎日のちょっとした習慣で、今後の暮らしや健康に大きな差が出ることもあるんです。

このブログでは、診断を受けた方がこれからどう過ごしていけばいいのか、
お口のケアや医院とのつき合い方まで、わかりやすくお話ししていきます。

ちょっと心を軽くして読んでみてくださいね。

口腔機能低下症ってどういう状態?改めて知っておこう

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口腔機能低下症とは

診察のとき、「口腔機能が低下していますね」と言われても、
すぐにはピンとこなかった方もいるのではないでしょうか。

改めてお伝えすると、「口腔機能低下症」とは、
「噛む・飲み込む・話す・唾液を出す」など、お口まわりの機能が少しずつ弱くなってきている状態のことです。
いわば、お口の“運動能力”がちょっとずつ衰えてきているようなイメージです。

この状態は、加齢が一つの原因ではありますが、実は年齢だけではありません。
やわらかいものばかり食べていたり、口をあまり動かさない生活習慣が続くことで、若い方でも口腔機能が低下してしまうことがあるんです。
また、全身の病気や服薬の影響、虫歯・歯周病・入れ歯の不具合など、お口の中のトラブルが引き金になることも。

やっかいなのは、この変化がとてもゆっくりで、気づきにくいこと。
少しずつ噛みにくくなったり、食事中にむせたり、滑舌が悪くなったり…。
「歳のせいかな?」と見過ごされやすいのですが、じつはその背後に、口腔機能の低下が潜んでいる場合があるのです。

そしてもうひとつ、見逃してはいけないのが、お口の機能の低下は全身の健康とも深く関係しているということ。
食べにくくなることで栄養が偏ったり、飲み込む力が弱くなることで誤嚥性肺炎のリスクが高まったりと、放っておくと日常生活にじわじわと影響が出てくることもあるのです。

でも、ご安心ください。
この段階で気づけたことは、本当に大きな意味があります。
なぜなら、口腔機能は「鍛える」「ケアする」ことで改善が目指せるからです。

どんな検査で分かるの?診断に使われるチェックの一部をご紹介します

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口腔機能低下症の検査 

口腔機能低下症の診断には、いくつかの検査を行います。
「検査」と聞くとちょっと身構えてしまうかもしれませんが、痛みを伴うものは基本的にありませんし、すぐ終わるものばかりです。ここでは代表的な検査を3つご紹介します。

舌圧検査

「舌の力」を測る検査です。
専用の小さな風船のような機器を舌と上あごの間に挟んで、グッと押しつぶします。
このときにどれくらいの力が出せているかを数値で確認することで、舌の筋力がしっかり保たれているかをチェックします。

舌の力が弱くなると、「食べ物をうまく口の中で動かせない」「飲み込みに時間がかかる」といった問題につながることがあります。
食事や会話のスムーズさに大きく関わる大切な機能なんですよ。

口唇閉鎖力検査

「唇をきちんと閉じる力」があるかを調べる検査です。
例えば、専用の器具を唇に挟んで、それを引っぱるような形で、唇の筋力をチェックします。

唇を閉じる力が弱くなっていると、「食べ物や飲み物がこぼれる」「無意識に口がポカンと開いてしまう」といったことが起きやすくなります。
日常生活ではなかなか気づきにくいのですが、口の機能低下のサインであることも多いんです。

咀嚼能力検査

これは「どれくらいしっかり噛めているか」を調べる検査です。
専用のガムやゼリーを噛んでもらい、その噛み具合や、溶け出す成分の変化などを測定することで判断します。

噛む力や噛み方のバランスが落ちてくると、食べ物をうまく細かくできずに消化にも負担がかかってしまいますし、栄養の吸収効率も悪くなってしまいます。

このような検査を通じて、お口のどこに機能低下があるのかを明確にし、それぞれに合ったケアやトレーニングを提案していきます。
「なんだか最近、うまく噛めないな」「むせることが増えたかも」と感じたら、まずは状態をチェックするところからはじめてみましょうね。

今からできる日常のケア・トレーニング

口腔機能低下症の検査 
口腔機能低下症の日々のケアとトレーニング

「口腔機能低下症」と聞くと、なんだか専門的な治療が必要そう…と思われるかもしれませんが、じつは毎日のちょっとした意識や習慣の積み重ねが、お口の機能維持にとても大きな力になります。

ここでは、今日から無理なく始められるケアやトレーニングをご紹介します。

よく噛んで食べる

まずは「よく噛む」こと。これが一番の基本です。
やわらかい食事ばかりだと、どうしても噛む力や舌の動きが衰えがちに。
お豆や野菜、しっかり噛む必要のあるものも意識して取り入れてみてください。
一口あたり30回を目標に、しっかり味わって食べることが、舌・唇・あごの筋トレにもつながりますよ。

「あ・い・う・べー」体操

口のまわりの筋肉を鍛える体操としておすすめなのが、「あ・い・う・べー体操」。
声を出しながら、大きく口を動かして「あ」「い」「う」と発音し、最後に「べー」で舌を思いっきり前に出します。

これを1日2〜3セット(1セット10回)行うだけでも、舌や表情筋がしっかり刺激されて、噛む・飲み込む・話す力の維持に効果的です。
顔まわりがポカポカしてくるので、朝の目覚まし代わりにも◎

口をしっかり閉じる意識

無意識に口が開いてしまう方は、「唇を軽く閉じて、鼻で呼吸する」ことを意識してみましょう。
テレビを見ているときやスマホを使っているときなど、気づいたときにそっと意識を戻してあげるだけでOK。
継続することで、唇を閉じる筋肉(口輪筋)が鍛えられてきます。

おしゃべりや歌を楽しむ

「声を出す」ことも立派なトレーニングです。
家族や友人との会話、好きな歌を口ずさむことも、実は舌や唇をよく動かすことにつながっています。
最近おしゃべりの機会が減ったな…という方は、ぜひ意識して“声に出す時間”をつくってみてください。

どれも難しいことではありませんが、「毎日コツコツ続けること」がとても大切です。
とはいえ、がんばりすぎなくて大丈夫。「今日はできたな」くらいの気持ちで、ゆるやかに続けていきましょう。

定期的なチェック、ちゃんとできてる?

口腔機能低下症の検査 
歯科医院での定期検診

「なんとなく噛みにくい気がするけど、まぁ大丈夫かな…」
「飲み込みにくい日があるけど、歳のせいかも…」

そんなふうに感じたこと、ありませんか?
実はそれ、口腔機能の“ちょっとしたサイン”かもしれません。

でも正直、自分のお口の中って「問題が出るまで気づかない」ことがほとんど。
鏡で見てもわからないし、日常生活の中で“慣れてしまう”んですよね。

だからこそ大切なのが、定期的に歯科でチェックしてもらうこと

「歯が痛くなったら行く場所」じゃなくて、
「今の自分の状態を知って、これからも元気に過ごすために行く場所」
そんなふうに、歯科医院と付き合っていけるといいなと思います。

和光市デンタルオフィスでは、
お口の中の状態を細かくチェックしたり、
必要があれば舌や唇、噛む力などの検査も行っています。

検査って言っても、ちょっとした体験みたいな感じで気軽に受けられます☺️

もちろん、何か不安なことがあればすぐに相談OK!
「最近ちょっと話しにくくなったかも」「むせやすくなった?」
そんな小さな気づきでも、ちゃんと向き合ってお話を聞かせていただきます。

“ちゃんと噛んで食べられる”
“スムーズに飲み込める”
“はっきり話せる”

それって、当たり前のようで、とっても大事なこと。
お口の健康を守ることは、毎日の元気にもつながっていきます。

少しでも気になることがあれば、
いつでも和光市デンタルオフィスにご相談くださいね。
一緒に、お口から始める健康づくり、はじめていきましょう!