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知覚過敏の対策と治療法 ― 夏をもっと楽しむためにできること
前回のブログでは「知覚過敏ってどうして起こるの?」という仕組みや原因についてお話ししました。冷たいものや熱いものが歯にしみるあの感覚…実は、歯の表面のエナメル質や歯ぐきの状態が深く関わっているんでしたよね。
「なるほど、原因はわかったけど、じゃあどうしたらしみるのを防げるの?」と思った方も多いのではないでしょうか。
そこで今回は、“知覚過敏を和らげるためにできること”に焦点を当てていきます。毎日の生活で取り入れられるセルフケアの工夫から、歯科医院で受けられる具体的な治療まで、わかりやすくご紹介していきます。
せっかくの夏、アイスや冷たい飲み物を我慢するのはもったいないですからね。少しの工夫と正しいケアで、しみるストレスを減らして、思いきり夏を楽しめるようにしていきましょう!
日常生活でできるセルフケア

「アイスを食べたいのに、一口で“キーン!”としみてしまって思わず顔をしかめてしまうんです…」
先日、そんなお話を患者さんから伺いました。知覚過敏の辛さは、まさにこういう日常の瞬間に表れますよね。でもちょっとした生活習慣の工夫で、症状を和らげられることも少なくありません。ここでは、今日からできるセルフケアのコツをご紹介します。
やさしい歯磨きを心がける
知覚過敏の方に多いのが「しっかり磨かなきゃ」と思うあまり、ゴシゴシと強く歯を磨いてしまうケース。実はこれが、歯ぐきを下げてしまったり、歯の表面のエナメル質をすり減らしてしまう原因になることがあります。
おすすめは、毛先の柔らかい歯ブラシを使い、力を入れすぎず“なでるように”磨くこと。そして知覚過敏用の歯磨き粉を取り入れるのも効果的です。こうした歯磨き粉には、歯の神経に刺激が伝わりにくくなる成分や、エナメル質を強化する成分(フッ素など)が含まれていて、毎日のケアで症状が和らいでいくこともあります。
酸性の飲み物に注意する
夏は炭酸飲料やスポーツドリンクを飲む機会が増えますよね。ところが、こうした飲み物は酸性度が高く、歯の表面を溶かしてしまう「酸蝕症(さんしょくしょう)」のリスクを高めるんです。
もちろん、絶対に飲んではいけないということではありません。ただし“だらだら飲み”は避けるのがポイント。飲むときはストローを使って歯に直接触れにくくしたり、飲んだあとは軽く水で口をゆすぐだけでも歯を守ることにつながります。
食後の正しいうがい
「食後はすぐに歯を磨いた方がいいんですよね?」とよく聞かれますが、酸性の飲食をした直後は歯の表面が一時的に柔らかくなっているため、すぐに磨くと逆に削れてしまうこともあります。
そんなときは、まずは水やお茶で軽くうがいをして口の中を中和してあげましょう。10〜20分ほど待ってから歯磨きをするのが安心です。
歯ぎしり・食いしばり対策
「寝ているときに歯ぎしりをしている」と家族から指摘される方も多いのではないでしょうか。歯ぎしりや強い食いしばりは、歯に大きな力をかけ、知覚過敏を悪化させる大きな要因のひとつです。
リラックスして眠れるように寝る前の習慣を見直したり、場合によっては歯科医院でマウスピースを作るのもおすすめです。マウスピースをつけて寝ることで、歯や歯ぐきへの負担をやわらげることができます。
「知覚過敏って、歯医者に行かないとどうにもならないもの」と思われがちですが、実は日々のちょっとした工夫でずいぶん楽になるケースも多いんです。毎日の積み重ねが、夏をもっと快適にしてくれますよ。
歯科医院でできる治療法

「セルフケアを頑張ってみても、やっぱりしみるのが気になる…」
そんなときは、歯科医院での専門的な治療を検討するタイミングかもしれません。知覚過敏の程度や原因によって、できることはいくつかあります。
フッ素塗布で歯を強くする
一番手軽で広く行われているのが、フッ素を歯の表面に塗布する方法です。フッ素にはエナメル質を強くする作用があり、歯の表面を酸に溶けにくくしてくれます。市販の歯磨き粉にも入っていますが、歯科医院で塗布するフッ素は濃度が高いため、より効果的。定期的に行うことで、しみやすさを和らげる効果が期待できます。
知覚過敏抑制剤の塗布
フッ素よりももう一歩進んだ処置として、歯の表面に“しみ止めのお薬”を塗る方法があります。これは象牙細管(刺激が神経に伝わる細い管)をふさぐことで、しみる感覚をブロックするものです。治療自体は数分で終わり、痛みもほとんどありません。
歯ぐきが下がっている場合の処置
「歯ぐきが下がって根っこが見えている」と知覚過敏が強く出やすくなります。この場合は、歯周病の治療で炎症を抑えたり、場合によっては外科的に歯ぐきを補う処置を行うこともあります。ちょっと大掛かりに聞こえるかもしれませんが、歯ぐきを健康な状態に戻すことは長い目で見てとても大切なんです。
マウスピースで歯を守る
知覚過敏の背景に「歯ぎしり」や「食いしばり」がある場合は、夜寝るときに使うマウスピース(ナイトガード)が有効です。マウスピースを装着することで歯にかかる力を分散し、エナメル質や歯ぐきを守ることができます。実際に「朝起きたときの顎の疲れがなくなった」「しみるのが楽になった」という声も多くあります。
知覚過敏といっても、原因は人それぞれ。ですから治療も「これをすればOK!」というものではなく、一人ひとりに合わせた組み合わせが大切です。セルフケアでできることと、歯科医院での処置をうまく組み合わせていくことで、夏の冷たい飲み物ももっと楽しめるようになりますよ。
和光市デンタルオフィスでの取り組み

「冷たいものを口にするとチクッとする」「アイスを我慢してる」――そんなお話を伺うと、私たちも本当に心配になります。だから当院では、単に『その場しのぎで痛みを取る』だけでなく、あなたの日常まで楽にすることを目標に取り組んでいます。具体的にどんなことをしているか、順を追ってご説明します。
まずは丁寧な問診と検査から(“原因の見える化”)
来院いただいたら、まずはゆっくりお話を伺います。いつ、どんなときにしみるか(冷たいもの、熱いもの、甘いもの、風など)、普段の歯みがきの仕方、飲食のくせ、就寝中の歯ぎしりの有無、喫煙や過去の治療歴など。
その上で、口腔内を確認し、必要なら
- 視診(歯ぐきの後退や歯の摩耗をチェック)
- 冷水テストやエア(風)テストでしみ方の再現確認
- 探針での触診(象牙質の露出や亀裂の有無の確認)
- 必要ならレントゲン撮影(虫歯や根の問題の有無を除外)
といった検査を行います。これで「本当に知覚過敏なのか」「虫歯や歯周病、根の問題が隠れていないか」をはっきりさせます。原因が分かれば、無駄のない治療計画が立てられます。
まずは負担の少ない“即効ケア”から
多くの方が「今すぐ楽になりたい」とおっしゃいますので、当院ではまず短時間で効果のある処置を提案します。
- 高濃度フッ素塗布:歯の表面を強化し、知覚過敏の軽減に効果的。処置は短時間で痛みはほとんどありません。
- 知覚過敏抑制剤の局所塗布:象牙細管を封鎖する薬剤を歯の表面に塗ります。数分で終わり、即効性を感じる方が多いです。
これらは保険適用で行える場合や自費での選択になる場合がありますので、事前に詳しくご説明します。
原因に応じた“もう一歩進んだ”処置
上記の即効ケアで十分な場合もありますが、原因が特定の習慣や構造的な問題にあるときは、次のような選択肢もご提案します。
- レジンでの根元カバー(露出根面への覆い):露出した根面(象牙質)にレジンを貼り付け、直接的な刺激を遮断します。見た目の回復にもなります。
- 歯ぐきの再生(根面被覆・歯肉移植):歯ぐきが大きく下がっている場合、外科的に歯肉を補うことで敏感な露出部を覆うことが可能です。必要性や適応はしっかり診査してご説明します。
- 噛み合わせの調整/ナイトガード(マウスピース):歯ぎしりや食いしばりが原因で摩耗している方には、噛み合わせの調整や、就寝時用のマウスピースで歯への負担を軽減します。マウスピースは型採り→作成→微調整で、装着感を重視して作成します。
どの選択肢も「まずは説明→同意→施術」という流れで、無理に押し付けることはありません。
セルフケアの“具体的な改善プラン”を一緒に作る
治療だけでなく、日常の工夫がとても大切です。当院では診察後に、患者さんそれぞれに合わせた生活改善プランを一緒に作ります。例:
- 歯磨きの力加減と正しい動かし方(実際に歯科衛生士が指導)
- 知覚過敏用の歯磨き粉やフッ素配合ジェルの使い方(どの製品が合うか提案します)
- 酸性飲料の飲み方(ストロー推奨、だらだら飲まない、飲んだ後のうがい等)
- 日中の食いしばり対策、就寝前のリラックス法(ストレス軽減の簡単なコツ)
患者さんが「やってみよう」と思える現実的な指導を心がけています。たとえば、「朝忙しくてケアが雑になる」方には時短でできる方法を優先してお伝えします。
院内のチーム体制と連携
当院では、歯科医師だけでなく歯科衛生士が中心になって患者さんのセルフケア指導やメンテナンスを行っています。必要に応じて、歯周治療や外科処置が得意なドクターと連携して最適な治療計画を立てます。大きな処置が必要な場合は、わかりやすく選択肢を示して治療のメリット・デメリットを一緒に検討します。
通いやすさ・相談のしやすさを大切に
「ちょっと聞きたいだけなんだけど…」という方も大歓迎です。和光市デンタルオフィスでは
- カウンセリングのみの短時間予約も受け付け
- 急な痛みや夏休みなどの繁忙期でも、可能な範囲で柔軟に対応(電話での事前相談)
- 施術前に必ず分かりやすい説明を行い、同意をいただいてから処置
という姿勢を徹底しています。気軽に相談していただければ、無理に施術を勧めることはありません。
実際の患者さんの例
Aさん(30代女性):アイスを食べるたびにしみて来院。まずフッ素塗布と知覚抑制剤を塗布、歯磨き指導で力の入れ方を修正したら1週間で軽減。夏を快適に過ごせるようになりました。
Bさん(50代男性):歯ぎしりが強く、前歯に摩耗がありしみる。ナイトガード製作+部分的にレジン充填で被覆し、症状が改善。
こうした実例を基に、あなたにも合ったプランを一緒に考えます。
費用・保険のこと(ざっくり)
知覚過敏の基本的な診断や一部処置(検査・フッ素塗布)は保険適用の範囲で行えることが多いです。一方で、レジンによる審美的な根面被覆や歯肉移植などは自費となる場合もあります。初診カウンセリング時に、費用の範囲や選択肢を明確にご説明しますのでご安心ください。
最後に(気軽に相談してください)

「冷たいものを我慢する夏」は、ちょっと寂しいですよね。知覚過敏は早めに対処すれば短期間で楽になることが多い症状です。まずは「話だけ聞いてみたい」「セルフケアのコツを知りたい」という気持ちで結構です。和光市デンタルオフィスのスタッフ一同、あなたの夏を楽しくするお手伝いを心を込めていたします。お気軽にご連絡くださいね。
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