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歯茎が腫れたときの正しい対処法と予防法 ―“とりあえず冷やす・うがいする”の前に知ってほしいこと―part1
歯茎が腫れると、「とりあえず冷やしておこう」「うがい薬で何とかなるかな」と思ってしまう方、多いのではないでしょうか?
確かに、一時的にスッキリすることもありますが、実はその行動が症状を悪化させてしまうケースもあるんです。
歯茎の腫れは、体からの小さなSOSサイン。
放っておくと、痛みや出血だけでなく、歯を支える骨にまで影響が及ぶこともあります。だからこそ、「どうすれば早く治るか」よりも、「どうすれば悪化させないか」「再発を防げるか」を知ることが大切です。
今回の記事では、歯茎が腫れたときに“やってはいけないこと”と“正しい対処法”、そして腫れを繰り返さないための予防法を、歯科の専門的な視点からわかりやすくお話しします。
「今まさに歯茎が腫れて困っている…」という方も、「またあの腫れを繰り返したくない」という方も、ぜひ最後まで読んでみてください。
■痛みが出たときにできる応急処置と、やってはいけないこと

歯茎が腫れて痛むと、すぐに治したいと思うのは当然です。
でも、自己流のケアは炎症をひどくしてしまうことも。
ここでは、歯医者さんに行くまでの間、自分でできる適切な応急手当と、逆に避けるべき行動について説明します。
🌿まずは「安静」と「適度な冷却」が基本
腫れている部分は、体の中で炎症が起きている状態です。炎症とは、免疫細胞が細菌や異物と戦っているサイン。無理に刺激を与えると、かえって痛みや腫れが強くなることがあります。
もしズキズキと痛む場合は、冷たいタオルや保冷剤をハンカチで包んで頬の外側からそっと冷やすのがおすすめです。
ポイントは「外から」「やさしく」「短時間(10分程度)」です。
直接氷を当てたり、長時間冷やしすぎると血行が悪くなり、かえって治りが遅くなることもあるので注意しましょう。
🚫やってはいけないこと①:強くうがいをする
「うがいをすれば治りそう」と思って、何度も強くブクブクうがいをしてしまう方がいますが、これはNGです。
炎症部分には血流が集まり、自然な治癒反応が起こっています。そこを強い水圧で刺激してしまうと、治りかけている組織が傷つき、出血や痛みが悪化することもあります。
また、市販のうがい薬にはアルコール成分や殺菌剤が含まれているものも多く、炎症部分に使うと刺激が強すぎて歯茎をさらに痛めるケースも。
うがいをする場合は、ぬるま湯で軽く口をすすぐ程度にしておきましょう。
🚫やってはいけないこと②:自己判断で市販薬を使う
「痛いからとりあえず鎮痛剤」「抗生物質が余ってるから飲んでおこう」――これも、実はよくある行動です。
確かに一時的に楽になるかもしれませんが、原因が取り除けなければ根本的な解決にはなりません。
たとえば、歯茎の中で膿がたまっている場合は、薬で炎症を“押さえ込んでいるだけ”の状態になり、膿の出口がふさがってしまうことも。
その結果、腫れが引かずに痛みがぶり返したり、より大きな腫れに進行することもあるのです。
鎮痛剤を使用する場合は、あくまで受診までの一時的な痛みのコントロールとして、用法・用量を守ることが大切です。
🍽食事のときは「刺激を避ける」
腫れているときは、できるだけその部分を使わずに噛むようにしましょう。
硬いものや熱すぎる・辛すぎるものは、炎症を刺激しやすいため避けるのがベター。
反対側の歯でやわらかい食事をとるようにして、患部をなるべく安静に保つことがポイントです。
歯磨きは「やさしく、でもサボらない」
「痛いから歯磨きはちょっと…」という気持ちもわかります。
でも、歯磨きをしないと炎症の原因となる細菌がさらに増えてしまうんです。
大切なのは、“力を入れないで汚れを取る”こと。
柔らかめの歯ブラシを使って、痛みのある部分は軽く撫でるように。
どうしても触れると痛い場合は、無理せず周囲だけでもきれいにしておきましょう。
口の中を清潔に保つことが、炎症を悪化させないための第一歩です。
一番大事なのは「無理に触らない・広げない」
腫れている歯茎を鏡で見て、つい「押したら膿が出るかも」と触ってしまう方もいますが、これも絶対に避けましょう。
歯茎の中はデリケートで、押すことで細菌がさらに奥に入り込むこともあります。
歯茎の腫れは“身体の防御反応”でもあるので、自分でいじるよりも、歯科医院で原因を見極めてもらうことが何より大切です。
もし、「冷やしたら少し楽になったけど、まだ違和感が残っている」という場合も油断は禁物です。
一時的に症状が落ち着いても、原因そのものが解消していない限り、また腫れや痛みがぶり返すことがあります。
応急処置はあくまで“つなぎ”のケアとして行い、早めに受診するようにしましょうね。
歯科医院での治療―歯周病が原因で腫れている場合の治療―

歯茎の腫れや痛みの原因で、実はとても多いのが「歯周病」です。
最初は「なんとなく歯茎がムズムズする」「歯磨きの時に少し血が出る」程度でも、
そのまま放っておくと歯茎の中に汚れ(歯石や細菌のかたまり)がたまり、
体がその“細菌の巣”と戦うことで腫れや痛みが起こります。
歯周病による腫れは、見た目以上に奥が深いことが多いんです。
なぜなら、炎症の中心は歯の根の周りの歯周ポケットという目に見えない部分にあるから。
表面の歯茎だけが腫れているように見えても、
実際はその奥で細菌がどんどん繁殖しているケースも珍しくありません。
🦷歯科医院で行う処置の流れ
和光市デンタルオフィスでも、まずは歯茎の状態をしっかり検査するところから始めます。
歯周ポケットの深さを測ったり、レントゲンで骨の状態を確認したりして、
「どの部分で炎症が起きているのか」「どのくらい進行しているのか」を丁寧にチェックします。
炎症が軽い場合は、歯ぐきの表面や歯と歯の間に付着した歯石を専用の器具で除去します。
これは「スケーリング」と呼ばれる処置で、痛みが少なく、
クリーニング感覚で受けていただける方も多いです。
ただし、炎症が強く、歯茎の中の奥深いところに歯石がこびりついている場合は、
「ルートプレーニング」という少し専門的な処置が必要になることも。
これは、歯の根っこの表面をきれいにして、細菌が再び付かないように滑らかに整える治療です。
局所麻酔をして行うことが多く、痛みはほとんどありません。
また、腫れが強くて膿がたまっているような場合には、
歯茎に小さく切開を入れて膿を出す処置を行うこともあります。
「切る」と聞くと怖いイメージがあるかもしれませんが、
これは炎症を抑えるための一時的な処置で、
膿が外に出るとスッと楽になる方が多いです😊
🌿炎症が落ち着いた後のケアが本当のスタート
歯茎の腫れが引くと、痛みもおさまって「もう治ったかも!」と感じるかもしれません。
でも、歯周病は慢性疾患。つまり、再発しやすい病気です。
一度きれいにしても、日々のブラッシングや定期的なメンテナンスを怠ると、
再び歯石や細菌がたまって同じ場所が腫れてしまうことも。
和光市デンタルオフィスでは、治療が終わったあとも
「どうすれば再発しないか」を一緒に考えるようにしています。
例えば、ブラッシング圧のチェックや歯ブラシの選び方、
フロス・歯間ブラシの使い分けなど、
日常ケアを患者さんご自身が無理なく続けられるようにアドバイスしています。
まとめ
歯茎の腫れは、 細菌と身体の防御反応のサインです。
痛み止めだけで済ませず、原因を突き止めることが大切。そうすれば、再発防止につながります。
早めの治療で、歯周病はしっかり管理できます。
「歯茎が腫れてきた」「噛むと痛い」
そんな時は、我慢せず早めにご相談ください。
和光市デンタルオフィスでは、炎症の原因をきちんと見つけ、患者さんに合った負担の少ない治療を心がけています。
今日はここまで。次回もお楽しみに!
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