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2023年07月28日

なぜ詰め物が取れる?なぜまた虫歯になる?

虫歯治療の際には、時折「インレー」という名称の充填物を用いることがあります。これは人工的な材料でできているため、経年劣化や不適切な習慣によって取れる可能性があるため、注意が必要です。以下では、詰め物が取れる原因や取れた際の注意点や治療法について、わかりやすく解説いたします。

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス 詰め物とれた
とれた銀歯

なぜ詰め物が取れるのか

詰め物を歯に接着する際は、簡単にダツリしてしまわないように、しっかり接着セメントで合着します。
しかし、以下のことが原因で詰め物は取れてしまいますので注意が必要です。

接着セメントの劣化

詰め物に使用される接着用セメントは、時間の経過とともに劣化してしまうことがあります。特に、保険診療で作られたメタルインレーの場合、接着用セメントは比較的劣化しやすく、詰め物が取れる原因となることがよくあります。このセメントは詰め物と歯質を結びつけている役割を果たしているため、劣化すると接着力が低下し、結果的にインレーも外れてしまいます。

一方、セラミックに使用される接着用セメントは比較的劣化しにくく、長期間の耐久性が期待できます。セラミックは歯質との適合性が高く、劣化しにくい環境にありますので、接着力もよく保たれるのです。

詰め物と歯の間に出来た虫歯

詰め物が取れる主な原因の1つは「虫歯の再発」です。詰め物と歯の間に虫歯ができると、歯質が溶かされて適合が悪くなり、最終的に詰め物が外れることがあります。

そのため、治療後の口腔ケアには十分な注意が必要です。詰め物を装着した歯は再び虫歯になるリスクが高まるため、適切な口腔ケア方法を学ぶことが重要です。定期的なメンテナンスやプロフェッショナルケアを受けることで、詰め物を守りながら口腔の健康を保つことができます。さらに、適切なセルフケアを実践することも大切です。十分なブラッシングや磨き残しのないようなブラッシング方法を習得し、プラークを除去する努力をしましょう。定期的な検診でブラッシング指導を受けることで、虫歯の再発を防ぐために積極的に取り組みましょう。

歯ぎしり・食いしばり

詰め物が外れる原因の一つは、歯ぎしりや食いしばり、噛みしめといった習癖です。特にセラミック製の詰め物は、強い圧力によって欠けたりヒビが入ったりすることがあるので、注意が必要です。また、歯ぎしりや食いしばりは歯茎に炎症を引き起こす可能性もあるので、早めに改善することが重要です。詰め物を長持ちさせるために、習慣や行動に気を配り、口腔の健康を保つようにしましょう。

噛み合わせの変化

詰め物を装着してから長い時間が経過すると、咬合の変化によるインレーの脱落が起こり得ます。詰め物は治療時のかみ合わせに合わせて調整されているため、全体の咬合状態が変わると影響を受ける可能性があるのです。

年齢と共に進む歯の摩耗により、かみ合わせが浅くなったり、特定の歯に過度な負担がかかることがあります。これによって詰め物が装着された部分に負荷が集中し、詰め物が破損や変形を起こして歯から取れるリスクが高まるのです。

詰め物が取れたときに注意すべきこと

詰め物が取れてしまったとき、放置したり、自分で対処しようとすると、状態がさらに悪化してしまうことがあります。以下の点には注意しましょう。

取れた詰め物を自分ではめ直さない

詰め物が取れた場合、自分で再装着することは避けてください。詰め物が外れている段階で、患者さん自身が元の状態に戻すことは不可能です。取れた詰め物の歯は虫歯になっている可能性が高く、インレーなどにも変形や他の問題が生じる可能性があります。

また、詰め物の装着には歯科専用のセメントが使用されます。市販の瞬間接着剤などの代替品は適切ではありません。一時的に自己処理してしまうと、再治療が困難になる可能性もあるため、注意が必要です。

取れてしまった詰め物は捨てない

取れた詰め物は、歯科医院で特別な処置を行うことで、元の状態に修復することが可能な場合があります。したがって、詰め物が取れたら捨てずに保管しておくことが重要です。実際には元に戻せるケースは稀ですが、取れた詰め物があると再治療時に重要な情報源となります。詰め物には歯の状態や取れた原因に関する情報が含まれており、新たなインレーを作成する際に役立つことがあります。

取れてしまった詰め物をティッシュにくるんで保存しない

取れた詰め物は、ティッシュに包んで置くと、誤って捨ててしまう可能性が高まります。取れてしまった詰め物を応急処置で使用したり、場合によっては戻せる可能性盛るので、詰め物が取れたら即座にジップロックやプラスチックケースなどに入れてしっかり保管しましょう。

早めに歯科医院に受診する


詰め物が取れた場合、絶対にしてはならないことは「放置する」ことです。取れた詰め物がどんな状態であっても、そのまま放置することは避けるべきです。取れた部分は象牙質が露出しており、外部の刺激にさらされやすくなっています。虫歯が進行している可能性もありますので、「痛みがないから大丈夫」と自己判断せずに、早めに歯科医院を受診しましょう。何もしないで放置すると、虫歯が再発したり進行したりする可能性があり、象牙質が割れてしまうことも考えられます。そのため、早急な対応が必要です。

詰め物が取れた際のケース別治療法

詰め物が取れた場合は、その原因によって適切な治療法や対処法が異なります。以下は一般的な4つのケースを挙げてご紹介いたします。

取れたところが虫歯になっている

詰め物が取れたところの中を確認すると、多くは虫歯になってしまっています。
これは、詰め物が劣化してその隙間から細菌が入り込み中で虫歯になってしまうことによる二次虫歯と言います。虫歯の進行がそこまでなく歯質が残っている場合は、虫歯を削り形を整えて、再度同じような詰め物を作り直すことが出来ますが、虫歯が大きく進行しており、歯の神経・または根っこの先のあごの骨にまで虫歯が進行してしまっていると、歯の神経を取らなければいけなかったり、最悪の場合抜歯をしなければいけなくなってしまいます。

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス 詰め物とれた
詰め物取れたところが2次虫歯になっている

詰め物自体が劣化した

素材の劣化が原因で、インレーの再製作が必要な場合もあります。もし詰め物が装着されていた箇所に問題がなければ、直ちに型を取って新しい詰め物を作成しますが、場合によっては形状を調整したり、他の新しい処置を施す必要があることもあります。

接着用セメントが劣化している

もし接着用セメントの劣化によって詰め物が取れた場合、元の位置に再度戻すことが可能かもしれません。歯質と詰め物の両方に問題がない場合は、再び接着用セメントを使用して詰め物を固定します。そのようなケースを考慮して、取れた詰め物は大切に保管しておくことが重要です。

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス 詰め物とれた
再度入れた銀歯

全体の噛み合わせの変化

もし全体の咬合が変化し、詰め物が取れた場合、修復物を再製作することが重要です。取れた詰め物を元の位置に戻しても、現在の咬合に合わないため、再度問題が生じる可能性が高いです。一部の場合は、詰め物を再製作するだけで済むこともありますが、全体の咬合を改善するために別の治療が必要になることもあります。

早めの治療を

詰め物が取れてしまった時は、放置せずに早急に歯科医院にかかりましょう。
当医院では2次虫歯になりにくい詰め物もご案内しております。

お気軽に問い合わせください。