先日の記事で、デンタルローンを使用してインプラント治療の費用を分割払いする利点と欠点について説明してきましたが、審査プロセスと手順についても興味があるかもしれません。歯科医院で提供されるデンタルローンは、簡単に申し込むことができるかもしれませんが、申請してすぐに融資が受けられるわけではありません。さらに、申請に必要な書類についても事前に正確に理解しておくことが大切です。

デンタルローンの審査

審査に何が必要？

デンタルローンの必要書類は金融機関によって異なりますが、一般的には「申込書」と歯科医師が提供する「見積書」の2つが基本です。一般的なフリーローンと比べて、煩雑な手続きが不要で、利用者にとって便利です。さらに、一部の金融機関では、歯科医師の見積書なしで事前審査を受けるデンタルローンを提供している場合もあります。ただし、事前審査に通過しても、必ずしもローンが組めるわけではありませんが、不安がある場合は試してみる価値があるかもしれません。事前審査を受けることで、本審査での承認率が高まる可能性もあると言われています。

審査の期間は？

デンタルローンの審査は、申し込みと同時にスタートします。ほとんどの金融機関では、申請から翌日には審査結果が通知されることが一般的です。ただし、週末や休日がある場合は、結果が出るまでの待ち時間が長くなることがあります。審査の結果は、通常は電話やメールなどで連絡が来ます。問題がなければ、治療の開始に向けてステップが進んでいきます。

審査の基準は？

デンタルローンの審査基準は一般に公表されず、具体的な詳細は知り得ません。もし審査に通らなかった場合でも、その結果を受け入れるしかありません。ただし、審査時に注目される要因は、おそらく「他の金融機関からの借入れ残高や遅延支払いの履歴」などが主要な要素であることが明らかです。財務面や返済能力に対する信頼性が問われます。金融機関はデンタルローンを提供しても収益を追求しているため、返済の不安がある個人には融資が難しいことがあります。したがって、安定した収入があり、金融機関の基準を満たす場合、デンタルローンの審査を通過しやすいでしょう。興味深いことに、金利が低い金融商品ほど、審査基準がより厳格になることが一般的です。

審査に落ちやすいのはどんな人？

デンタルローンをいざ検討するとき、やはり不安に思うのは「審査」ですよね。
実際にローンの審査に落ちやすい人とはどのような特徴があるのでしょうか？
あくまで一例であり、必ずしもあてはまるわけではありませんが、いくつかご紹介します。

専業主婦

専業主婦の場合、正規の給与収入がないため、収入の不安定性が問題となります。金融機関は返済能力を評価する際、安定した収入があることを重視します。収入が不安定である場合、返済が難しいと判断されやすいです。信用履歴が不足している場合、審査が難しくなることがあります。専業主婦である場合、個人の信用履歴が限られていることが多いため、金融機関が信用を評価する際に情報が不足している可能性があります。専業主婦が過去に借入れ経験がない場合、金融機関は返済履歴を評価するための材料を持っていません。これにより、信頼性の低い借り手と見なされる可能性が高まります。また、夫との共有収入がある場合、金融機関は夫婦間の収入共有を評価することがあります。夫の収入が十分でない場合、審査が難しいことがあります。
専業主婦がローンを申し込む場合、審査を通過するためには、信用履歴の構築や共同債務者や保証人の協力を得るなどの対策を検討することが重要です。また、収入証明書や家計簿などの資料を提供して、返済能力を示すことも役立つでしょう。最終的には、金融機関のポリシーや条件によっても審査結果が異なることに留意する必要があります。

学生

まず、未成年の学生は通常、デンタルローンを組むことが認められていません。成人した学生については、理論的にはデンタルローンを組むことができますが、実際には社会人と比較して審査が厳しいことがあります。特に高額なデンタルローンを希望する場合、学生のステータスが不利に働くことがあります。したがって、学生がデンタルローンを利用する場合、通常は両親などの成人代表者が名義人として申し込むのが賢明です。

アルバイト・フリーター

アルバイトの収入は通常、安定していないことが多く、収入が月々変動することがあります。金融機関は返済能力を評価する際に安定した収入を重視するため、不安定な収入を持つ個人は審査に不利になることがあります。若いアルバイトや初めての借り手は、信用履歴が不十分なことがあります。信用履歴が不足している場合、金融機関は返済リスクを評価する材料が限られるため、審査が難しくなることがあります。

既にローンを組んでいる人

歯科治療ローンの申請時、既存のローン返済がある場合、審査が厳しくなる可能性があります。年収の約1/3に近い借入総額を持っている場合、慎重に検討すべきです。しかし、年収の約1/4から1/5程度の借入総額であれば、あまり心配しなくても良いでしょう。

ブラックリストに載ってしまった人

以下の金融トラブルが発生した場合、信用情報に悪い影響が及び、デンタルローンの審査が難しくなることがあります。これらの状況は、信用履歴に傷をつけ、ブラックリストに記載される可能性があります：

1. 家賃未払い
2. クレジットカードの支払いを怠る
3. 複数の金融機関から同時に借り入れを行う
4. 債務整理手続きを行う

一度ブラックリストに載ると、その記録が5年から10年かかることがあり、完済しても削除されるまで時間がかかります。もちろん、完済したことが前提です。

デンタルローン審査の対策は？

勤続年数

長い勤務歴は、信用を高める要因となります。実際、多くの金融機関はデンタルローンの申請において、最低でも2年以上の勤務歴を求めています。したがって、2年未満の勤務歴がある場合、審査がスムーズに進むまで待つことをおすすめします。

ローンを完済する

ローンを完済することは、信用履歴を良くする要因となります。過去のローンを適切に返済した履歴は、金融機関にとって借り手の信用を示すものとなります。金融機関やローンタイプによっても要件が異なるため、必ずしも全てのケースで通りやすくなるわけではありません。しかし、一般的には過去のローンの返済履歴が良い方向に影響を及ぼすことが多いです。

保証人・承諾書の用意

保証人は、借り手がローンの返済に困難を抱えた場合にその債務を代わりに返済する責任を負います。これにより、金融機関にとってローン返済の信頼性が向上し、審査が通りやすくなります。保証人がいる場合、金融機関はローンの返済が困難になった際に、保証人からの支援を期待できます。このため、金融機関はローンのリスクを低く見積もりやすくなるからです。
承諾書は、借り手がローンの条件や規定に同意した文書です。これに署名することで、借り手は条件を守る法的責任を負います。金融機関は承諾書を参考にし、借り手がローン契約に従う意志があることを確認します。

両親や配偶者の名義で契約する

親や配偶者が共同でローンを申し込む場合、収入や信用履歴が複数の人によってサポートされるため、審査においてリスクが分散されます。これにより、審査の通過率が向上する可能性があります。また、複数の人がローン申請に参加すると、家計の合計収入が増加し、ローン返済能力が高く見られることがあります。これは審査において有利に働く要因となります。しかし、共同でローンを組む場合、借り手自身も全額の返済責任を負うことになります。返済が滞ると、共同申込者も信用に影響を受ける可能性があります。

デンタルローンで医療費控除が受けられる！！

デンタルローンを利用して治療費を支払う場合、月々の支払いが比較的小額であるため、多くの人が医療費控除の申請を忘れがちです。しかし、実際にはインプラント治療におけるデンタルローンも通常の医療費控除の対象です。したがって、忘れずに控除を申請しましょう。月々の支払いがわずかでも、1年間で累計するとかなりの金額になることがあります。デンタルローンで支払った金額だけでなく、通院に関連する費用も控除対象となります。インプラント治療とデンタルローン、そして医療費控除について詳細を知りたい方は、何かご質問があればお気軽に当院にお問い合わせください。私たちは分かりやすく丁寧に説明させていただきます。

最後に

高額な歯科治療において、特化した歯科治療用の分割払いサービスである「デンタルローン」が利用できます。このサービスを活用することで、数十万円といった高額な治療費を月々の支払いに分割し、約10,000円程度の支払いで済ませることが可能です。ただし、デンタルローンは金融商品であり、無条件で誰でも利用できるわけではありません。しかし、特定のポイントを押さえることで、審査を通過しやすくなります。

デンタルローンは低金利で提供され、申し込みも簡便で使い勝手が良い支払いオプションです。そのため、高額治療において費用が心配な方におすすめです。

デンタルローンについて詳細を知りたい方は、いつでも当院にお気軽にご連絡ください。私たちは詳細な情報提供と、治療費の分割支払いに関するお手伝いをさせていただきます。