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2024年08月03日
矯正で抜歯は必須?非抜歯で矯正する方法はあるの?徹底解説!
「いざ矯正をしようとカウンセリングを受けたら、抜歯が必要と言われてショックだった…」という経験はありませんか?虫歯でもない歯を抜歯するのは怖いですよね。
しかし、矯正治療の仕組みが分かれば、「なぜ抜歯が必要なのか」「抜歯しなくてもいい矯正を選択できるのか」が理解できると思いますので、ぜひ本記事を最後までお読みください。
矯正治療の基礎知識
矯正の種類
矯正治療は大きく分けるとワイヤー矯正とマウスピース矯正の2種類に分かれます。
それぞれの治療の特徴について説明します。
ワイヤー矯正
特徴
- ブラケットとワイヤー:歯の表面にブラケットを装着し、それにワイヤーを通して歯を動かします。ブラケットは金属製やセラミック製などがあります。
- 定期的な調整:歯科医師や歯科衛生士(歯科医師の指導の下)定期的にワイヤーを調整し、歯の位置を少しずつに正しい位置に導きます。
利点
- 強力な矯正力:歯を動かす力が強いため複雑な歯並びの問題にも対応できる。
- 効果的な治療:様々な方向に歯を動かせるためほとんどのケースで効果的に歯列を整えることができる。
- 耐久性:歯に直接装置をつけるため装置が割れたりせず壊れにくい。
欠点
- 見た目:金属ブラケットは色が目立ちやすい。セラミックブラケットも少しは見える。
- 食事制限:硬い食べ物や粘着性のある食べ物を避ける必要がある。
- 口腔ケアの難しさ:装置が歯に付いているため、歯磨きが難しくなり歯周病や虫歯のリスクが増える。
マウスピース矯正
特徴
- 透明なアライナー:透明なプラスチック製のマウスピース(アライナー)を使用して歯を動かします。インビザラインが代表的な製品です。
- 段階的な交換:歯科医師が診断した治療計画に基づき、一定期間ごとに新しいアライナーに交換し、段階的に歯を動かします。
利点
- 目立たない:透明なアライナーは装着していてもほとんど目立たず矯正してると気づかれにくいです
- 取り外し可能:食事や歯磨きの際に取り外せるため、口腔ケアがしやすい。
- 快適性:金属ブラケットと比べて口腔内の違和感や痛みが少ない。
欠点
- 装着時間の厳守:1日20時間以上装着する必要があり、自己管理が不十分だと計画通りに歯が動かず治療が進まない
- 費用が高い:一般的にワイヤー矯正よりも矯正費用が高くなることが多い。
- 対応範囲の限界:マウスピース矯正は歯の動かし方に制限があるため、複雑な歯並びの問題には対応できない場合がある。
矯正治療で抜歯が必要な場合はどんなケース?
矯正治療で抜歯が必要なケースはいくつかあります。
1. 歯を動かすスペースが足りない場合
- 原因:顎のスペースに対して歯が多すぎる場合や、歯が大きすぎる場合。
- 治療目的:歯を適切に並べるためのスペースを確保し、全体的な歯並びを整える。
- 具体例:顎のサイズが小さいために歯が重なり合って生えている場合、1〜2本の健康な歯を抜歯してスペースを作り、他の歯を正しい位置に移動させます。
2. 上顎前突(出っ歯)
- 原因:上顎の歯が前方に突き出している状態。
- 治療目的:前歯を後ろに引っ込めて正しい咬み合わせを作る。
- 具体例:上顎の前歯が前に出すぎている場合、上顎の小臼歯(4番目か5番目の歯)を抜歯し、前歯を後ろに引っ込めるスペースを作ります。
3. 下顎前突(受け口)
- 原因:下顎の歯が前方に出ている状態。
- 治療目的:前歯を後ろに引っ込めて正しい咬み合わせを作る。
- 具体例:下顎の前歯が前に出すぎている場合、下顎の小臼歯を抜歯して、前歯を後ろに引っ込めるスペースを作ります。
4. 開咬(オープンバイト)
- 原因:噛んだ時に上下の前歯が接触しない状態。
- 治療目的:上下の歯が正しく接触し噛む力が奥歯から均等にいきわたるようにようにする。また顎への負担を減らす。
- 具体例:上顎または下顎の小臼歯を抜歯して、前歯を後方に移動させ、開咬を改善します。
5. 深い咬み合わせ(ディープバイト)
- 原因:上下の前歯が深く重なり合う状態。
- 治療目的:咬み合わせのバランスを改善する。
- 具体例:小臼歯を抜歯して、前歯を少し後ろに引っ込めるスペースを作り、ディープバイトを改善します。
7. 歯列の安定化
- 原因:親知らずなどが存在し手前の歯を押し、矯正治療後に歯が元の位置に戻るリスクがある場合。
- 治療目的:治療結果を安定させる。
- 具体例:治療終了後にリテーナーを使う期間中、歯の位置を安定させるために親知らずがあれば抜歯することがあります。
矯正で抜歯が必要場合の治療の流れ
矯正で抜歯が必要な場合はどのような治療の流れになるのでしょうか?詳しく説明いたします。
1. 初診と診査
- 検査:口腔内の検査、X線撮影、写真撮影、歯の型取りまたはスキャンを行います。
- 診断:歯科医師が歯並びや咬み合わせの問題を診断し、抜歯が必要かどうかを判断します。
2. 治療計画の立案
- 説明:治療の詳細な説明を行い、どの歯を抜歯するか、どのような装置を使うか、治療期間などを患者に説明します。患者が治療計画に同意した後、治療を開始します。
3. 抜歯
- 該当箇所の抜歯:局所麻酔を行い、歯科医師が必要な歯を抜歯します。通常、上下左右の小臼歯(4番目または5番目の歯)が抜歯されることが多いです。
4. 矯正装置の装着
- ワイヤーの場合ブラケットの装着:抜歯の傷が落ち着いたころ、歯の表面にブラケットを接着します。
- ワイヤーの取り付け:ブラケットにワイヤーを通し、歯を移動させるための力を加えます。
- マウスピース矯正の場合アライナー装着:患者は最初のアライナーを装着し、指示に従って次のアライナーに順次交換していきます。必要であればアタッチメントやフックなど歯を動かすための装置を付けます。通常、1〜2週間ごとに新しいアライナーに交換します。
5. 調整と通院
- 定期調整:1か月ごとに通院し、ワイヤーの調整やアライナー交換を行います。この調整により、歯が徐々に計画通りの位置に移動します。
- 経過観察:歯の動きを観察し、必要に応じて装置等の微調整を行います。
6. 治療の終了と保定期間
- 装置の取り外し:歯が正しい位置に移動したら、ブラケットとワイヤーを取り外します。マウスピースの場合はアタッチメントやフックを取ります。
- 保定装置の装着:リテーナー(保定装置)を装着し、歯並びを安定させます。
- 保定期間の通院:保定期間中も定期的に通院し、歯の位置を確認します。
7. 治療後のケア
- 定期検診:矯正治療中および治療後も、適切な口腔衛生を維持することが重要です。定期的な歯科検診や矯正専門クリーニングを受けることをお勧めします。
非抜歯で矯正可能?
非抜歯で矯正治療を行う場合、すべての歯をそのまま維持しながら治療を進めます。これには以下のような治療のアプローチや考慮すべき点があります。
非抜歯矯正のアプローチ
- 歯の移動とスペース確保
- 歯の移動:歯を適切な位置に移動させるために、歯を全体的に後ろに動かします。
- 歯の拡大:必要に応じて、歯列を広げるための装置(例:拡大装置)を使用して、顎の幅を広げることがあります。
- 歯の削合
- IPR:歯の側面を削ることで、歯列にスペースを作り、歯の移動を容易にします。これは歯に大きな影響がない切削量であり、歯の健康を保てるように配慮されます。
- 矯正装置の使用
- ワイヤー矯正:ブラケットとワイヤーを使用して、歯を徐々に移動させます。歯列の広げ方や歯の移動方法を工夫することで、非抜歯での治療を進めます。
- マウスピース矯正:透明なマウスピース(アライナー)を使用して、歯を適切な位置に移動させます。マウスピースを使用することで、目立たずに治療を行うことができます。
非抜歯矯正の考慮点
- 治療の適応性
- 歯のスペース:非抜歯で矯正治療を行う場合、歯列に十分なスペースがあるか、歯の位置を効果的に調整できるかを正確に診断する必要があります。歯が並ぶスペースが十分なく顎が小さい場合は、非抜歯では治療が難しいことがあります。
- 治療の限界
- 歯の動き:非抜歯治療では、歯の動きや変化が制限されることがあります。複雑な歯並びや咬み合わせの問題がある場合には、治療が難しいことがあります。
- 治療期間と進行
- 治療期間:非抜歯で矯正を行う場合、スペースの確保や歯の移動が難しいため、治療期間が長くなることがあります。また、治療の進行が予想よりも遅くなる可能性があります。
- 結果の安定性
- 保定装置:治療終了後に、歯が新しい位置に安定するために、リテーナー(保定装置)が必要です。非抜歯治療の場合、後戻りのリスクが高くなる可能性があるため、保定装置の使用が特に重要です。
矯正治療を成功させるために
いかがでしたか?抜歯とはマイナスなイメージを持たれがちですが、矯正治療を成功させ、長期的に治した歯並びの状態を保つためには大切な処置だということがお分かりいただけたと思います。
それでもどうしても抜歯せずに矯正がしたいという場合も方法があるということが分かったと思いますが、そこは考量すべき点がありますので、慎重に歯科医師とカウンセリングをし治療方針を決めるべきです。
当医院では歯並び無料相談をいつでも受けていただくことが可能です。
様々な症例に対応しておりますので、ぜひ一度当院へお越しください。
詳しくはこちら→https://www.wakoshi-dental.com/service/orthodontic/
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