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朝起きたとき、口がカラカラ…それ、ドライマウスのサインかもしれません!part1
朝起きたとき、「なんだか口の中がカラカラ…」と感じたこと、ありませんか?
・喉がイガイガしていて、すぐに水を飲みたくなる
・唇や舌が乾いていて、話しにくい
・寝起きの口臭が気になる…
・「また口開けて寝ちゃったかな?」とちょっと恥ずかしくなる
こんな経験、誰しも一度はあるのではないでしょうか。
実はその「朝だけの口の乾き」、“ドライマウス”という症状のサインかもしれません。
放っておくと、虫歯や歯周病、口臭の原因になるだけでなく、飲み込みづらさや話しにくさなど、日常生活にもじわじわ影響してくることもあるのです。
今回は、そんな“見過ごされがちだけど実は要注意なドライマウス”について、
朝の乾きの原因から、セルフチェック、対策法までわかりやすくご紹介していきます!
そもそも“ドライマウス”ってどんな状態?

「ドライマウス」とは、文字通り口の中が乾いてしまう症状のこと。
正式には「口腔乾燥症(こうくうかんそうしょう)」と呼ばれます。
原因はさまざまですが、共通しているのは「唾液の分泌量が減っていること」。
実は、唾液にはとても大切な役割がたくさんあるんです。
たとえば――
- 口の中をうるおす
- 食べ物を飲み込みやすくする
- 虫歯や歯周病の菌を洗い流す
- 舌や粘膜を守る
- 味覚を感じやすくする
- 口臭を抑える
つまり、唾液が減ってしまうと、口の中の健康バランスが一気に崩れてしまうんですね。
そしてドライマウスは、単に「乾いている」だけではありません。
人によってはこんな症状が出ることもあります。
- 食べ物が飲み込みづらくなる
- パンやクッキーなど、パサついたものが食べにくい
- 舌がヒリヒリ、ピリピリする
- 唇が乾燥してひび割れる
- 入れ歯がうまく安定しない
- 話しにくくなる、声が出にくい
- 味がわかりにくくなる(味覚障害)
「たかが乾燥」と思われがちですが、放っておくと生活の質(QOL)を下げることにもつながってしまいます。
さらに怖いのは、初期の段階では気づきにくいこと。
「朝だけ乾く」「乾いてる気がするけど、水を飲めば治るし…」
こんなふうに、自覚はあっても軽く考えてしまう方がとても多いんです。
でもその違和感が、体からの大切なサインかもしれません。
次の章では、朝の口の乾きの原因と、どうして起こるのかを詳しくご紹介していきますね。
朝の「口カラカラ」はどうして起こるの?

「朝起きたら、口の中が乾いている」――実はこれ、誰にでも起こりうるとてもよくある現象です。
でも、それが“たまに”なのか、“ほぼ毎日”なのかで、背景にある原因や注意すべきポイントが変わってきます。
まず前提として、人は眠っている間、唾液の分泌量が大きく減ります。
唾液は日中のような活動時に多く分泌され、睡眠中はその働きがぐっと落ち着くため、どうしてもお口の中が乾きやすくなるんです。
これだけでも朝の「カラカラ感」はある程度説明がつきますが、さらに乾燥がひどい場合は、別の原因が関わっていることが多いです。
では、具体的にどんな原因があるのでしょうか?
❶ 口呼吸になっている
寝ているときに口を開けて呼吸していると、唾液はすぐに蒸発してしまいます。
「気づいたら朝、口がポカンと開いている」
「朝起きると喉がヒリヒリする」
こういった場合は、口呼吸が習慣化してしまっているサインかもしれません。
※原因としては、鼻炎や花粉症、アレルギー、鼻づまりなどで鼻呼吸がしにくい場合や、顎の筋力低下、寝る姿勢の問題などがあります。
❷ いびきをかいている
いびきをかくと、睡眠中ずっと口から大量の空気が出入りするため、口の中がより強く乾燥します。
自覚がない方も多いですが、家族やパートナーに「いびきがうるさいよ」と言われる人は要注意です。
いびきとドライマウスは密接な関係があるのです。
❸ ストレスや緊張、生活習慣の乱れ
唾液の分泌は、リラックスしているときに多くなり、緊張しているときには減ります。
つまり、慢性的なストレスや睡眠不足、疲労がたまっている人は、唾液の分泌自体が少なくなる傾向があります。
「最近ちょっと忙しい」「寝ても疲れがとれない」――そんなときほど、お口の乾燥にも目を向けてみてください。
❹ 薬の副作用
意外に多いのが、お薬の副作用としてのドライマウスです。
血圧の薬、抗うつ剤、抗アレルギー薬、睡眠導入剤など、多くの薬に「唾液が減る副作用」があることが知られています。
「最近飲み始めた薬がある」「年齢とともに服薬が増えた」という方は、一度チェックしてみてもよいかもしれません。
❺ 加齢による唾液腺の機能低下
年齢を重ねると、唾液を作り出す唾液腺の働きが弱くなってくることがあります。
特に50代・60代以降は、自然と唾液の量が減ってくる傾向にあり、
それに気づかないまま乾燥状態が慢性化してしまうケースも少なくありません。
❻ マスク生活の影響
近年増えているのが、長時間のマスク着用によるドライマウスです。
マスクをしていると無意識に口呼吸になりやすく、会話や表情の動きも減るため、
唾液の分泌が少なくなり、口が乾きやすくなります。
コロナ禍以降、ドライマウスの訴えが若い世代でも増えている背景には、こうした環境の変化も関係しているのです。
乾燥は“体からのサイン”。無視しないで!
朝の「ちょっとした乾き」は、誰にでも起こり得る現象ですが、
それが毎日続いていたり、強く感じるようになっている場合は、身体からのSOSサインの可能性があります。
特に「日中も乾きを感じるようになった」「食事や会話がしづらい」といった症状があれば、
早めに対処することで、お口の健康トラブルを防ぐことができますよ。
次の章では、ドライマウスが進行するとどんなトラブルが起こるのか、具体的にご紹介していきます。
ドライマウスで起こりやすいトラブルとは?

「朝ちょっと口が乾くだけでしょ?」
そう思って見過ごしてしまいがちなドライマウスですが、唾液の働きが低下することで、さまざまなお口のトラブルが起きやすくなります。
ここでは、実際に多い例をいくつかご紹介します。
❶ 虫歯・歯周病になりやすくなる
唾液には、食べ物のカスや細菌を洗い流してくれる「自浄作用」があります。
ところが、ドライマウスで唾液が減ってしまうと――
- 口の中に汚れが残りやすくなる
- 虫歯菌や歯周病菌が増殖しやすくなる
- 酸が中和されず、歯が溶けやすくなる
このような悪循環に陥りやすく、**特に歯ぐきの炎症や出血、歯の根元の虫歯(根面う蝕)**が増えてきます。
「ちゃんと磨いてるのに虫歯になった…」という方は、ドライマウスが関係しているかもしれません。
❷ 口臭が強くなる
唾液には、ニオイのもとになる細菌の働きを抑える効果があります。
ところが、唾液が減って口の中が乾燥すると、菌が増えてしまい、口臭が発生しやすくなるのです。
特に朝起きたときの「寝起き口臭」は、ドライマウスの典型的なサイン。
「最近、マスクの中が自分でも気になる…」「人と話すのがちょっと不安…」と感じている方は、一度ドライマウスを疑ってみてもよいかもしれません。
❸ 食べにくさ・飲み込みづらさ
唾液は、食べ物をまとめて飲み込みやすくする「潤滑剤」の役割も担っています。
そのため唾液が少ないと――
- パンやクッキーなどが口の中でまとまらず、飲み込みづらい
- 食事に時間がかかる
- 魚の骨などが喉に引っかかりやすくなる
- 高齢の方では「誤嚥」のリスクが高まる
といったトラブルにつながってしまうこともあります。
「最近むせやすくなった」「食事がしにくくなった」という方は、年齢にかかわらず要注意です。
❹ 舌や粘膜のトラブル(ヒリヒリ・痛み・口内炎)
ドライマウスになると、舌や頬の内側、唇などの粘膜が乾いて敏感になりやすくなります。
特に多いのが――
- 舌がヒリヒリ・ピリピリする(舌痛症)
- 入れ歯がこすれて痛くなる
- 唇が割れて痛い
- 口内炎が繰り返しできる
といったトラブルです。
これは、唾液による「保湿・保護」が十分にできていないことが関係しています。
❺ 味覚の低下・話しにくさ
唾液は、「味」を感じるためにも大切な役割を果たしています。
そのため、ドライマウスが続くと――
- 食べ物の味がよくわからなくなる
- 口が乾いて話しにくくなる
- 舌が動かしにくい、言葉がもつれる
といった生活の質(QOL)にかかわる不便が出てくることもあります。
特に高齢者や薬を多く服用している方は、こうした症状に気づきにくい傾向があるため注意が必要です。
「乾き」は、見た目ではわかりづらいけれど確実に進行します
ドライマウスの怖いところは、見た目ではわかりにくいこと。
鏡を見ても、「乾いてるな〜」とすぐにわかるわけではありません。
だからこそ、自覚症状を軽く考えてしまったり、相談せずに我慢してしまう方がとても多いのです。
ですが、ドライマウスが進行すると、虫歯・歯周病・口臭などの“目に見える問題”が次々に現れるようになります。
それを防ぐには、「あれ?」と思った段階でのケアや対策がとても大切なんです。
次の記事では、自分でできるセルフチェックと、毎日できる乾燥対策をご紹介していきます!
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