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2025年12月07日

今日から家庭でできる!—MFTと食育で“歯並びを育てる”実践ガイド—part1

前回の記事では、MFT 口腔筋機能療法と食育のつながりと、歯並びが遺伝だけでは決まらない理由についてお話ししました。

普段の姿勢、呼吸、食べ方、飲み込み方、舌の位置といった毎日の何気ない習慣が、子どもの歯並びや顔つきだけでなく、体全体の成長にも影響を与えるんです。

今回の記事では、実際に家庭でどんなことができるのか、食事中の姿勢が気になるときの声かけ、MFTは難しくないか、うちの子にもできるのか、といった疑問に一つずつお答えします。

MFTも食育も、特別なものや難しい知識は不要です。大事なのは、「気づくこと」と「今日から少しずつ変えていくこと」です。

子どもの口は、日々の積み重ねで育っていきます。そして、その変化は歯並びだけでなく、噛む力、飲み込む力、鼻呼吸のしやすさ、姿勢の安定、集中力など、生きる力そのものを支えてくれるでしょう。

歯科医院でのケアと、家庭での習慣、この2つが揃うことで、子どもの口の成長は大きく動き出すはずです。

この記事では、

  • 毎日できるMFTの基本
  • 食事の姿勢や口の使い方
  • 噛む力をつける食材選び
  • 飲み込み方のチェックポイント
  • 口呼吸を減らす工夫

など、歯科衛生士の視点から、家庭でできるコツをお伝えします。

「うちの子にできるかな?」という不安を少しでも軽くして、「これならできるかも!」と感じてもらえたら嬉しいです。

あなたのちょっとした声かけで、お子さんの歯並び、口の成長、そして未来を大きく変えることができます。

さあ、一緒に“育てる予防”を始めましょう!

家庭でできるMFTの基本ステップ

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MFTの基本

—“舌・唇・頬”は毎日少しずつ鍛えられる—**

MFT 口腔筋機能療法というと、「なんだか専門的で難しそう…」と思われがちなんですが、実は“日常のクセを整えるトレーニング”なんです。
体のストレッチや運動と同じで、毎日コツコツ続けることで、舌・唇・頬の筋肉がしっかり育っていきます。

ここでは、お家でできる基本のMFTステップを順番にご紹介します。
全部やる必要はありません。「これならできそう!」というものから取り入れてくださいね。

正しい舌の位置(“スポット”)を知ることが、すべてのスタート!

「うちの子、いつも口が開いてて心配」って、親御さんからよく聞きます。
実はそれ、舌の位置が関係してることって結構多いんですよ。

じゃあ、正しい舌の位置ってどこでしょうか?

それは、上の前歯のすぐ裏あたりにある、ちょっと膨らんだとこ。
そこに舌先を軽くつけるのが正解です。

舌全体は、上あごに吸盤みたいに張り付いてるのが理想的です。舌が正しい位置にある ということは、自然と鼻で呼吸できます。舌が下がってる ということは、口呼吸になりやすいし、歯並びも悪くなりがちです。たったこれだけで、口の機能って結構変わるんです。

おうちでは、
舌のおうちはどこかな?と言ってみたり、スポットにちょんって置いてみようかと言ってみたり唇は軽く閉じててね〜と声をかけましょう。

これだけでも十分トレーニングになりますよ。

唇をしっかり閉じる力を育てる“リップトレーニング”

唇が弱い子は、「口が閉じにくい → 舌が下がる → 歯並びが悪くなる」という悪循環に入りやすいです。

家庭でできる簡単なトレーニングはこちら👇

● リップ・タッチトレーニングは超簡単

唇の端を少しつまんで、“ぎゅっ”と閉じる感覚を意識させるだけ。
1日数秒でも続けると、唇の閉じる力が変わってきます。

● ティッシュ・プルは人気の遊び感覚トレーニング

・唇でティッシュの端を軽く挟む
・そっと引っ張って、落とさないように耐える

これだけで口輪筋、唇まわりの筋肉がしっかり働きます。
ゲームみたいで子どもは意外とハマりますよ。

正しい飲み込み、嚥下の練習は“舌のクセ”改善の要!

舌を飲み込む時に、舌が前に出る癖、舌突出癖があると、出っ歯やすきっ歯、開咬といった歯並びの問題が起きやすくなります。

正しい飲み込み方のステップは以下の通りです。

  1. 舌先を上あごの正しい位置、スポットにつける。
  2. 歯を軽く噛み合わせる。
  3. 唇は軽く閉じる。
  4. 頬や口の周りに力を入れず、舌を上にあげるようにして飲み込む。

この飲み方を身につけると、舌が歯を押さなくなるので、歯並びが悪くなるのを防げます。

鼻呼吸に戻すための“呼吸トレーニング”

鼻詰まりがないのに口呼吸になるお子さんは、舌の位置が低かったり、唇の力が弱かったり、何らかの癖が原因のことが多いです。

そこで、鼻呼吸の基本チェックをしてみましょう。

  • 軽く唇を閉じる
  • 舌先を上あごの正しい位置スポットにつける
  • 鼻だけで息を吸って、鼻だけで吐く

これを10〜20秒続けられたらOK!もし苦しい場合は、舌や唇のトレーニングを先にすると改善しやすいですよ。

食べる筋肉を育てる“噛むトレーニング”

噛む力は、舌・唇・頬のバランスを支えるとても大切な要素。
噛む習慣が弱い子は、口がうまく育たず歯並びが崩れやすくなります。

お家でできる工夫はシンプルです。

✔ よく噛む食材を食卓に少しずつプラス
✔ 一口の量は“少なめ”で
✔ 飲み込む前に「モグモグ何回?」と声かけ

これだけで、口の成長が本当に大きく変わります。

無理なく続けるコツは“完璧を求めないこと”

MFTは、
「毎日完璧にやらなきゃ!」
と気張ると、親も子も疲れちゃいます。

続けるコツは…

・“できたらラッキー”くらいの気持ち
・1日30秒でも大成功
・歯磨き前の“ルーティン化”
・ゲーム感覚で楽しく

お子さんのペースでゆるく継続していきましょう。

まとめ

MFTの基本ステップは、
・舌の正しい位置
・唇を閉じる力
・飲み込みのクセ
・鼻呼吸
・噛む力
といった、とてもシンプルな機能の積み重ねです。

特別な道具は不要。
家庭での小さな習慣が、将来の歯並び・姿勢・呼吸を大きく変えていきます。

噛む力を育てる“食育”の実践ガイド

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MFTと食事 

—食べ方ひとつで、歯並びは本当に変わる—

「噛む力って、そんなに大事なんですか?」
保護者の方からよくいただく質問です。答えは…めちゃくちゃ大事です!

なぜなら“噛む力”は、
✔ 歯並び
✔ 顎の成長
✔ 鼻呼吸のしやすさ
✔ 姿勢
✔ 食べる・飲み込む力
ぜんぶに直結しているから。

実は、噛む力を育てること=歯並びを育てることなんです。

ここでは、お家で“今日からできる食育”を、できるだけわかりやすくまとめました。
難しいことはありません。「ちょっと変えてみようかな?」の積み重ねが、子どもの口をしっかり育てます。

柔らかい食事ばかりが「噛めない子」をつくってしまう

現代の食事は、とにかく柔らかいものが多いです。
お米はふっくら、パンはふわふわ、肉は柔らかく、スープも多い。

それ自体は悪いことではないのですが、
“噛む刺激が少なすぎる” という問題があります。

噛む回数が少ないと…

・顎の骨が育たない
・舌が正しい位置に収まりにくい
・飲み込みが幼児型のまま
・歯が並ぶスペースが足りなくなる

つまり、“歯並びトラブルの下準備”ができてしまうんです。

今日はここまで!また次回もお楽しみに!
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