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2024年09月29日

口が開かない…顎が痛い…それ、顎関節症かも?~治療方法編~

前回の記事で、顎関節症の症状や原因について説明しました。顎関節症の治療は、痛みや不快感を感じている方にとって大変なものですよね。実は、症状や原因に合わせたさまざまな治療法があります。まずは日常生活でできるセルフケアやリラクゼーションが有効ですが、症状が重い場合は、専門的な治療が必要になることもあります。どの治療法が最適か、一緒に考えてみましょう。

噛み合わせの問題の治療

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス 顎関節症の治療
嚙み合わせの治療

噛み合わせの問題が顎関節症の原因となることはよくあります。この場合の治療は、まず噛み合わせの評価から始まります。歯科医は、患者の噛み合わせを詳しく調べ、不均衡や歯の位置に問題がないかを確認します。問題が特定されると、適切な治療法が選択されます。

一つのアプローチは、歯の形や高さを調整する「咬合調整」です。これは、歯科医が歯を少し削ることで、噛み合わせのバランスを整える方法です。特に、一部の歯が他の歯よりも強く当たっている場合に効果的です。

もう一つの治療法としては、マウスピース(スプリント)を使用する方法があります。この装置は夜間に装着し、歯ぎしりや食いしばりを防ぎながら、噛み合わせを安定させます。これにより、顎関節にかかる負担が軽減され、痛みや不快感が緩和されることがあります。

また、場合によっては、矯正治療が必要になることもあります。歯の位置が大きくずれている場合や、噛み合わせが根本的に問題である場合、矯正によって歯の位置を正しく調整することで、長期的な改善を目指すことができます。この治療は、時間がかかるものの、噛み合わせを根本から改善するために効果的です。

最後に、歯の修復治療も選択肢の一つです。例えば、失った歯がある場合、その部分にインプラントやブリッジを入れることで、噛み合わせが改善されることがあります。歯の欠損や歯並びの乱れが噛み合わせに影響を与えている場合には、こうした補綴治療が必要です。

ストレスや緊張の問題の治療

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ストレスと緊張の治療

顎関節症の原因の一つとして、ストレスや緊張が挙げられます。これらの心理的要因は、無意識のうちに歯を食いしばったり、歯ぎしりを引き起こすことがあり、結果として顎関節に負担がかかります。このような場合、治療は主にストレス管理と顎関節への負担軽減を目指したアプローチになります。

まず、ストレスが原因となっている場合、リラクゼーションやストレスを軽減する方法が重要です。ストレス管理の一環として、マインドフルネスや瞑想、深呼吸などのリラクゼーション法を取り入れることが推奨されます。これにより、筋肉の緊張を和らげ、顎の周りの負担が減少します。また、カウンセリングや認知行動療法などの心理的支援も有効で、ストレスの根本的な原因に働きかけることができます。

加えて、無意識に歯を食いしばることを防ぐため、夜間にマウスピース(ナイトガード)を使用することも一般的です。ナイトガードは、歯ぎしりや食いしばりを防止し、顎関節にかかる負荷を軽減する役割を果たします。これにより、筋肉や関節がリラックスし、顎の痛みが緩和されることが期待できます。

日常生活の中で顎の過度な使用を避けることも大切です。例えば、柔らかい食べ物を選んで顎への負担を軽くしたり、ガムを噛む習慣を控えたりすることが推奨されます。また、姿勢も顎に影響を与えるため、長時間のデスクワーク時には姿勢を正しく保つことが必要です。これにより、肩や首、顎周辺の筋肉の緊張を防ぎます。

さらに、顎の筋肉をリラックスさせるために物理療法を取り入れることも考えられます。温湿布や軽いストレッチ、マッサージは、筋肉の緊張を解消し、顎関節への負担を軽減する効果があります。理学療法士による指導のもとで、正しいストレッチやエクササイズを行うことで、顎の可動域を改善し、症状の悪化を防ぐことができます。

外傷の問題の治療

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外傷の治療

顎関節症の原因の一つとして外傷、つまり顎や顔に受けた衝撃やケガが挙げられます。転倒や事故、スポーツ中の衝撃などが顎関節や周囲の筋肉に影響を与え、痛みや噛み合わせの問題を引き起こすことがあります。外傷による顎関節症の治療は、まず外傷の程度を評価し、それに基づいて適切なアプローチを選ぶことが重要です。

最初のステップは、顎や関節の状態を正確に診断することです。外傷が原因の場合、X線やCTスキャンなどの画像診断が行われ、骨や軟骨の損傷の有無が確認されます。顎関節自体が損傷している場合、その治療は複雑になることがありますが、外科的な介入が必要になるケースも少なくありません。

外科的治療は、顎関節や周囲の骨に大きな損傷が見られる場合に検討されます。例えば、関節がずれている、骨折している場合には、整復手術や固定が行われることがあります。この手術により、顎関節や骨が正しい位置に戻り、噛み合わせも自然と改善されます。場合によっては、顎関節の部分的または全体的な再建手術が必要なこともあります。

手術が不要な軽度の外傷や筋肉の損傷であれば、まずは安静が推奨されます。顎にかかる負担を最小限に抑えるため、固い食べ物を避け、できるだけ顎を動かさないように心がけます。また、炎症や痛みを軽減するために、鎮痛剤や抗炎症薬が処方されることがあります。外傷後の炎症が原因で顎の動きが制限されている場合には、これらの薬物療法が役立つでしょう。

物理療法も、外傷後の顎関節症の治療に効果的です。温湿布や超音波治療、マッサージなどが筋肉の緊張を緩和し、回復を促進します。加えて、理学療法士によるリハビリテーションでは、顎の可動域を取り戻すためのストレッチや運動が行われます。これにより、硬直した筋肉や関節の柔軟性が回復し、噛み合わせの改善にもつながります。

さらに、外傷によって噛み合わせに問題が生じた場合には、咬合調整が必要になることがあります。これは、歯科医が歯の高さや形状を微調整し、噛み合わせのバランスを整える方法です。外傷により歯がずれたり、噛み合わせが乱れた場合には、咬合調整によって正しい位置に戻し、顎関節への負担を減らすことができます。

また、外傷が原因で顎の位置が不安定になっている場合、マウスピース(スプリント)を使用することも効果的です。スプリントは、顎の位置を安定させ、関節や筋肉にかかる圧力を軽減します。特に外傷後に歯ぎしりや食いしばりが生じる場合、スプリントを使うことでさらなるダメージを防ぎます。

顎の過度な使用の問題の治療

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顎の過度な使用の治療 

顎関節症の原因の一つに、顎の過度な使用があります。これは、日常的な習慣や動作が原因で、顎関節や周囲の筋肉に過剰な負担をかけ、痛みや噛み合わせの問題を引き起こすことを指します。特に、頻繁なガムの咀嚼、大声での話しすぎ、硬い食べ物を多く食べること、または歯ぎしりや食いしばりといった無意識の動作が影響を与えます。こうした顎の過度な使用が原因の場合、治療は生活習慣の見直しを中心に行われます。

まず、顎にかかる負担を軽減するため、日常的な習慣の変更が重要です。硬い食べ物や噛みごたえのある食品(ナッツやステーキなど)を避け、柔らかい食事を取るようにします。これにより、顎関節が休まる時間が増え、炎症や痛みの軽減が期待できます。また、ガムや飴を噛む習慣がある場合、それを控えることも顎への負担を減らすために効果的です。

次に、無意識に顎を酷使する行動、特に歯ぎしりや食いしばりを抑えるための対策が必要です。これには、夜間にマウスピース(ナイトガード)を装着する方法がよく用いられます。ナイトガードは、歯と歯が直接当たるのを防ぎ、顎関節や筋肉にかかる圧力を分散させる役割を果たします。また、日中に緊張やストレスを感じることが多い場合は、意識して顎をリラックスさせることが重要です。定期的に顎を休ませるために、口を軽く開ける時間を作ることも有効です。

さらに、顎の過度な使用によって生じた筋肉の緊張や痛みを軽減するために、物理療法が取り入れられることがあります。温湿布や軽いマッサージ、ストレッチは、緊張した筋肉をほぐし、顎関節の可動域を改善します。また、専門の理学療法士によるエクササイズやリハビリは、顎の動きのパターンを改善し、負担が少ない動作を習得するために効果的です。

姿勢の改善も、顎の過度な使用による負担を軽減するために重要な要素です。長時間のデスクワークやスマートフォンの使用が、顎や首、肩の筋肉に影響を与え、顎関節症の原因となることがあります。これを防ぐためには、正しい姿勢を保ち、適度な休憩を取ることが必要です。特に、頭が前に傾いた姿勢は顎関節に負担をかけるため、顎や首、肩の筋肉をリラックスさせることが求められます。

また、噛み合わせに問題が生じている場合は、咬合調整も検討されます。これは、歯の位置や高さを微調整することで、噛み合わせを改善し、顎関節にかかる不均等な負担を減らす方法です。歯の一部が他の歯よりも強く当たっている場合、咬合調整により噛み合わせのバランスが整い、顎関節への負荷が軽減される可能性があります。

最終的には、顎の過度な使用による顎関節症は、日常生活の習慣を見直し、顎を休ませることが治療の鍵となります。食生活の改善、ナイトガードの使用、物理療法、姿勢の改善などを組み合わせて行うことで、顎関節の健康を回復し、噛み合わせの問題が改善されることが期待されます。

姿勢の悪さの問題の治療

和光市 歯医者 和光市デンタルオフィス 顎関節症の治療
姿勢の悪さの治療 

顎関節症の原因の一つに姿勢の悪さがあります。特に、頭が前方に出るような姿勢や猫背が顎関節に悪影響を与えます。姿勢が悪いと、首や肩の筋肉が緊張し、これが顎の筋肉にも伝わり、結果として噛み合わせの問題や顎関節に負担がかかることがあります。姿勢が原因の顎関節症に対する治療は、姿勢の改善とそれに伴う噛み合わせのバランスを回復させることを中心に行われます。

まず最初に重要なのは、姿勢の矯正です。デスクワークやスマートフォンの使用が増える中で、長時間悪い姿勢を取り続けることが顎関節に悪影響を与えることが知られています。このため、正しい姿勢を意識的に保つことが必要です。頭や首の位置を改善するために、パソコンの画面を目の高さに合わせたり、椅子や机の高さを調整して、肩や首、顎に負担がかからないようにします。また、長時間同じ姿勢を続けることは避け、定期的にストレッチを行うことも推奨されます。

姿勢の矯正だけでなく、物理療法も顎関節症の治療に役立ちます。特に、首や肩の筋肉をほぐすためのストレッチやマッサージが効果的です。理学療法士の指導のもとで、肩甲骨周りや首の筋肉をリラックスさせるストレッチを行うことで、顎にかかる負担を軽減できます。姿勢が悪い状態では、頭の重さが顎関節に負担をかけているため、肩や首の筋肉の緊張を解消することが顎関節の負担を減らします。

さらに、正しい姿勢を維持するためには、体幹や背中の筋肉を強化することも大切です。特に、背筋や腹筋を鍛えるエクササイズを取り入れることで、体のバランスを整え、自然と正しい姿勢を保ちやすくなります。これにより、頭や首が前方に突き出る姿勢を改善し、顎関節への負担が減少します。

姿勢の悪さが噛み合わせにも影響を与えている場合、咬合調整が必要になることもあります。姿勢が悪いと、顎が正しい位置にない状態で食事をしたり、話をしたりするため、噛み合わせがずれてしまうことがあります。この場合、歯科医が噛み合わせを評価し、必要に応じて歯の形や高さを微調整して、噛み合わせを改善することが有効です。これにより、噛む際の力の分散が改善され、顎関節にかかる負荷が減少します。

また、姿勢が改善される過程で、マウスピース(スプリント)の使用も有効です。顎の位置が不安定で、噛み合わせが乱れている場合、スプリントを使うことで顎を正しい位置に保ち、関節や筋肉の負担を軽減します。特に夜間、無意識に歯を食いしばる癖がある人には、スプリントが顎関節症の進行を防ぐ手助けとなります。

姿勢の悪さによる顎関節症の治療は、姿勢矯正、物理療法、咬合調整、そして必要に応じたマウスピースの使用を組み合わせて行うことで、改善が期待できます。姿勢の改善により、顎関節への負担が軽減され、噛み合わせが正されることで、長期的な痛みや不快感の緩和が可能となります。

関節疾患の問題の治療

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関節疾患の治療 

顎関節症の原因の一つに、関節自体の疾患、例えば関節炎や関節の変形といった問題があります。これらの疾患は、顎関節の軟骨や骨に影響を与え、関節の正常な機能を妨げ、痛みや噛み合わせの問題を引き起こします。関節疾患が原因の顎関節症の治療では、まず関節の状態を正確に評価し、その上で噛み合わせや関節機能を改善するためのアプローチが選ばれます。

最初のステップは、関節の炎症や変形の程度を評価することです。画像診断(X線、MRI、CTなど)を使用して、関節や軟骨の損傷の有無や進行度を確認します。特に関節炎(例えば、変形性関節症やリウマチ性関節炎)が疑われる場合、関節の状態を詳細に把握し、炎症の原因を特定することが重要です。

関節炎が原因の場合、まず炎症を抑える治療が行われます。抗炎症薬(NSAIDs)やステロイド注射がよく用いられ、これにより炎症や痛みを軽減します。場合によっては、ヒアルロン酸注射が関節内に行われ、関節の滑らかな動きを促進する効果があります。これにより、関節の可動域が改善され、痛みが緩和されることが期待できます。

噛み合わせの問題に関しては、関節の炎症や変形によって顎の動きや位置が変わることが多いため、咬合調整が必要となる場合があります。関節の疾患が原因で噛み合わせが乱れている場合、歯科医が歯の高さや形状を調整することで、顎関節にかかる不均等な負担を軽減します。この調整により、噛む際の力の分散が均一になり、関節への負担が軽減されます。

また、咬合スプリント(マウスピース)の使用も効果的です。スプリントは、顎の位置を安定させ、関節や筋肉にかかる負荷を分散させる役割を果たします。特に、顎関節が変形している場合や関節炎が進行している場合、スプリントを使うことで関節の負担を軽減し、症状の進行を遅らせることが期待できます。スプリントは、夜間だけでなく、日中にも使用されることがあり、顎を正しい位置に保つために役立ちます。

物理療法も、関節疾患の顎関節症の治療に有効です。温湿布や超音波治療、軽いストレッチやマッサージは、筋肉の緊張をほぐし、関節の可動域を改善します。また、理学療法士による指導のもと、顎の周囲の筋肉を鍛えるエクササイズを行うことで、関節を支える筋肉の強化が図られます。これにより、関節にかかる圧力を軽減し、痛みの緩和が促進されます。

さらに、関節疾患が進行している場合や、保存的治療で改善が見られない場合は、外科的治療が検討されることがあります。例えば、関節鏡視下手術で関節内を洗浄したり、損傷した組織を修復したりする方法があります。また、重度の変形や関節破壊が進行している場合には、人工関節置換術(顎関節置換術)が行われることもあります。この手術により、痛みを軽減し、噛み合わせや関節の機能が回復されます。

関節疾患が原因の顎関節症の治療では、まず関節の炎症を抑え、必要に応じて咬合調整やスプリントの使用、物理療法を組み合わせることが一般的です。症状が進行している場合は、外科的治療も選択肢となり、専門医との密な相談が必要です。

まとめ

顎関節症の症状は、放っておくと日常生活に支障をきたすだけでなく、より深刻な状態に進行することもあります。噛み合わせの違和感や顎の痛み、口の開閉時に異常を感じる場合は、早めの対処が大切です。当院では、専門的な診断とそれぞれの症状に合った治療を患者さんと相談して進めています。顎関節の不調でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。

詳しくはこちら→https://www.wakoshi-dental.com/service/tmd/