よくあるご質問

Q & A

歯科(虫歯・歯周病)

虫歯でも削らないことはありますか?

はい。虫歯(う蝕)は、進行が速い茶褐色の急性う蝕と、進行が遅く黒色の慢性う蝕と2つに分けられます。後者の場合は、う蝕の原因となる細菌の活動はほとんど停止していることが多いので、審美的に問題がない箇所であれば削らないで経過観察をすることがあります。また、エナメル質表面の白濁も初期脱灰であり、いわゆる初期虫歯という状態なので、その状態であってもまだ削りません。しかしながら、実際に歯の表面に穴(実質欠損)が認められた場合は、経過観察をやめ治療を開始することが多いです。



痛くなくても虫歯はあるんですか?

はい。歯は外側からエナメル質、象牙質、歯髄(神経)という組織でできており、虫歯がエナメル質まで進行していてもヒトは痛みを感じません。しかし、象牙質程度まで進行している場合は、しみや痛みを感じる可能性が高くなります。象牙質には象牙細管というものがあり、それらに刺激が加わると、すぐさま細管を通じてその情報を歯髄に伝えてしまうからです。



プラスチックはずっと使えるものですか?

いいえ、いつかは交換が必ず必要です。プラスチック(歯科用レジン)は唾液中の水分や口腔内の細菌に常にさらされているため、物性の劣化が数年以内で起きます。その結果、レジンと歯質との隙間ができることで着色や欠け、脱離を引き起こし、さらにはう蝕の原因細菌がそこで繁殖し、レジン内部でさらに歯を溶かし始めます。これが“2次う蝕”という現象です。



歯周病は全身に影響がある病気って本当ですか?

はい。歯周病のコントロールが不良の方は糖尿病に罹患する確率が5倍、心臓病(動脈硬化、心筋梗塞、狭心症)の発症率が2.8倍、高くなるという報告があります。また、早産、低体重児が生まれる可能性も高まるようです。その他、がん、肺炎、脳卒中との関連性も指摘されています。



歯周病で歯が揺れているのですが、今の歯医者では隣の歯と接着剤で止めておくことを勧められています。大丈夫なのでしょうか?

歯周病がかなり進み、揺れが大きい場合は、一時的に動揺歯(揺れている歯)同士を固定することはあります。しかし、揺れていない健全歯と固定してはいけません。健全歯まで揺れてきてしまい、歯周病の範囲が拡大してしまう可能性があります。



歯周病で骨が溶けてしまった場合は、骨を再生させることはできるのでしょうか?

残った残存骨の形態や量にもよるのですが、人工骨などの再生材料を使用すれば一部を再生させることは可能です。しかしながら、再生療法は年齢と喫煙歴などのその他の要因も成功率に大きく関わるため、思うような結果が得られない可能性もあります。